ニュータウン住宅街の公園でシカ目撃相次ぐ 公園を全面封鎖 三田

2021/09/21 19:05

はじかみ池公園で見つかったシカ(読者提供)=三田市あかしあ台5

 周囲を住宅街に囲まれた兵庫県三田市あかしあ台5のはじかみ池公園で、シカの目撃情報が相次いでいる。角が確認されており、雄のシカとみられる。周辺住民に危険が及ばないよう、市は21日午後、同公園を全面封鎖した。市によると、農村部ではたびたび目撃されるが、市街地では珍しいという。 関連ニュース 住宅街の公園に現れたシカをカメラで確認 ネット張り園外逃走防止へ 「ここで寝たら100%金縛りに遭う」という小屋 棚にはシカの頭蓋骨100個以上 マツタケ収穫はシカとの戦い「においで先に見つけてしまう」入山に同行 兵庫・丹波篠山

 17日午前9時に発見されて以降、職員が見回りをしている。21日の朝にも目撃情報が複数あり、再度職員が確認に行くと、シカのものとみられる足跡が見つかり、「ケーン」という鳴き声も聞こえたという。
 21日午前6時すぎに散歩で訪れたという男性(65)=同市=は「久しぶりに公園に来たので、最初はリアルなモニュメントができたのかと思った」。シカは男性を見たまま動かず、しばらくすると公園内の林へ消えていった。どっしりとした体つきで、体長は1メートル以上に見えたという。「小さい子どもたちも遊ぶ公園なので、注意しないと」と話した。
 公園は神戸電鉄南ウッディタウン駅のすぐ南にあり、周囲をあかしあ台の住宅に囲まれている。抜け道として通る人もいるため、市公園みどり課は21日、当面の間、全面封鎖することにした。午後からは、ヘルメット姿の職員が公園の外周を巡り、公園の入り口などに立ち入り禁止と書かれた黄色いテープや、「シカ出没注意」と書かれた紙を張って歩いた。暗視カメラを設置して、シカの動きを確認するが、発見した場合の対応は検討中という。
 市は防災メールを配信したほか、周辺の自治会や小学校にも連絡。「シカを見つけたら近づかない、大声を上げない、えさを与えないように」と注意を呼び掛けている。(喜田美咲)

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