サンボマスターのCDジャケットやカレンダー 印刷デザインの工程紹介、下絵など45点展示 湊川短大

2022/01/21 05:30

イラストレーターの池上典衣さん=三田市四ツ辻

 コンサートのポスターやCDジャケットなどのデザインの工程を紹介する展示「印刷デザインのできるまで。」が、湊川短期大学(兵庫県三田市四ツ辻)の図書館で開かれている。与えられたテーマを絵で表現する楽しさや依頼主のイメージをくみ取るやりがいが感じられる。31日まで。(喜田美咲) 関連ニュース 創作童話「かなしきデブ猫ちゃん」 兵庫を巡るマルの旅が卓上&壁掛けカレンダーに 桜井日奈子のカレンダーブック発売、肩や背中を大胆に魅せた大人っぽい表紙画像が解禁 バルビエの版画でカレンダー、販売収益を災害被災地に 神戸松蔭女子学院大生ら

 地域住民に開かれた図書館にする狙いで同短大が企画。講師でイラストレーターの池上典衣(のりえ)さん(38)=同県丹波市出身=が手掛けた45点が並ぶ。
 池上さんはこれまで、新日本フィルハーモニー交響楽団の公演フライヤーや、3人組ロックバンド「サンボマスター」のCDジャケット、企業の販促カレンダーなど、幅広い分野のデザインを引き受けてきた。
 会場では作品の下絵や、一つの絵が選ばれるまでに準備した複数の案などを紹介。丹波市の観光パンフレット「まごごろ丹波花めぐり」では、カタクリなど地元に咲く花をちりばめ、人物の写真が引き立つようにした。
 フランスに本社がある保険会社の卓上カレンダーは、青白赤の「トリコロールカラー」で人物や街の風景を描いた。
 発注先からは、描く内容を細かく指定される時と、「楽しそうな感じ」などおおまかな要望しかない時があるといい、依頼企業の業務内容を調べ、相談の中で詳細なニーズを見つけられるようにしているという。池上さんは「予想していなかった方が選ばれたり、話し合いで自分では思いつかなかったようなアイデアに転がったりするのがおもしろい」と話す。
 展示を見に訪れた同短大専攻科1年井原詩野さん(21)は「完成したポスターだけを見ると、鉛筆から始まっているとは思えない。ラフスケッチの迷いのない線がかっこいい」と話していた。
 無料。午前9時半から午後4時(最終日は正午まで)。土日休館。同短大図書館TEL079・568・1738

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