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会見する森哲男三田市長(右)と久元喜造神戸市長=三田市けやき台1
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会見する森哲男三田市長(右)と久元喜造神戸市長=三田市けやき台1
三田市民病院=三田市けやき台3
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三田市民病院=三田市けやき台3

 三田市民病院と済生会兵庫県病院(神戸市北区)が、再編統合に向けて動き出した。地域の基幹病院として、救急や小児・周産期の充実を目指し、災害時や新興感染症の対応も強化する。会見で三田市の森哲男市長は「将来にわたり安定的に、かつ質の高い医療を提供できるようになる」とした。

■負担割合   

 新病院の整備費は他の統合事例を参考に225億~320億円を見込んでおり、三田市が3分の2、兵庫県済生会が3分の1を負担する。ただ、病院再編に伴う国の普通交付税措置があり、三田市の実質負担分は整備費全体の約27%となる見込み。

 神戸市は三田市の実質負担額のうち、救急、周産期医療の病床分で神戸市民の入院患者割合を負担する。新病院は神戸市側に建設するため、用地の取得費は神戸市が支払う。

 運営費は兵庫県済生会が担う。救急や周産期医療などの赤字分は、三田市が指定管理料として支払う。神戸市は救急、周産期医療の赤字分のうち、神戸市民の入院患者の割合を負担する。

■場所は中間点 

 現在の両病院の直線距離は約9・4キロ。両市が設置した検討委員会は「新病院の建設地は両病院の中間地点が望ましい」とした。

 中間地点は市境の神戸市側にあたる。三田市は市域の近くの土地を調査したが、アクセスなどで課題があったという。そのため神戸市が用地を探し、取得することになった。市境から車で数分の場所となり、所有は三田市となる。

 三田市は交通手段確保のため、バス会社への増便の要望や独自の送迎バス運行などを検討する。

 三田市民病院の跡地は、回復期医療を担う民間医療機関の誘致を目指す。敷地面積が広大なため、さらなる有効活用も検討している。

 済生会兵庫県病院は「地域の実情を踏まえ、今後、具体的な検討を進めたい」とした。

■再編統合の意義

 会見で三田市民病院の荒川創一院長は「急性期医療の地域完結率が飛躍的に高まる。身近な新病院で、より広い分野の治療が受けられるようになる」とした。森哲男市長は「これまで救急などで高度な医療が必要だった際は、六甲山を越えて神戸市の沿岸部まで行かなければならなかった。新病院の設置者となり、両市民の命を救う最後のとりでの役目を果たしたい」とした。(土井秀人)

【人材難、老朽化背景に】

 三田市民病院と済生会兵庫県病院が再編統合へ進む背景には、医師確保の難しさや施設の老朽化、経営難といった課題があった。

 2018年度に「新専門医制度」が導入され、診療実績を積むため若手医師が大規模病院に集中する傾向にあるという。三田市民病院は300床、済生会兵庫県病院は268床といずれも中規模だ。

 さらに24年度からは「医師の働き方改革」が始まる予定で、時間外労働の上限が決まり、連続勤務時間の制限が始まる。医師確保はさらに困難になり、両病院に医師を派遣している神戸大学医学部付属病院長は検討委員会で「シフト制、交代制の勤務が求められる中、人材の集約化は不可避」と発言していた。

 施設面でみても、病院は24時間態勢で稼働するため、一般の建物と比べ老朽化が早い。三田市民病院は建設から27年、済生会兵庫県病院は30年が経過しており、大規模改修や建て替えが必要な時期を迎えている。

 厳しい経営状況も影響した。済生会兵庫県病院は24時間態勢でハイリスク妊産婦、新生児を受け入れており、北神・三田地域の周産期医療の中核を担う。しかし少子化の影響などから20年12月、三田、神戸市との3者協議の場で「単独で、将来的に地域の基幹病院として急性期医療を維持・継続していくことは困難」との報告を出していた。(土井秀人)

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