三田

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山の斜面に広がる茶畑で手摘みを体験する参加者ら=三田市母子
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山の斜面に広がる茶畑で手摘みを体験する参加者ら=三田市母子
「みんなが喜んでくれるから続けられる」と話す眞造芽子さん=三田市母子
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「みんなが喜んでくれるから続けられる」と話す眞造芽子さん=三田市母子
一番茶で使用する「一芯三葉」=三田市母子
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一番茶で使用する「一芯三葉」=三田市母子
深みのある味わいが特長の母子茶=三田市母子
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深みのある味わいが特長の母子茶=三田市母子
約1時間、からいりしてぱらぱらになったら完成=三田市母子
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約1時間、からいりしてぱらぱらになったら完成=三田市母子

 兵庫県三田市北部、母子地区の特産品「母子茶」が収穫の時期を迎えた。摘み取った新芽が「お茶っ葉」になるまでの工程を知ってもらおうと、同地区の眞造芽子(さえこ)さん(70)が、自宅でできる加工法を希望者に紹介している。記者も茶摘みを体験し、工夫の詰まった「手作り」のおいしさを教わった。(喜田美咲)

 山の斜面が光を浴びて、若葉の一枚一枚が光る。標高500メートルに位置する同地区は市街地より気温が2、3度ほど低く、朝晩の冷え込みは茶葉に甘みをもたらす。

 「一番茶に使うのは、一芯三葉だけやで」。畑に眞造さんの声が響く。茎の先に3枚の葉が広がっているものだけを手摘みする。慣れた人は遠くからでも一芯三葉を見つけ、テンポよく摘むが、初めての記者は目を凝らしてもなかなか見つけられなかった。

 畑は少なくとも100年ほど前からあり、3年前までは機械で加工した茶を親戚や知人らに販売していた。その後は妹と協力し、約660平方メートルの畑で7列、「やぶきた」という品種を無農薬で育てる。自分たちで飲む分を手摘みし、自宅でできる加工法を研究してきた。

 作るうちに「オリジナルのお茶が作れるのがうれしくて、みんなにも体験してもらいたいと思った」。友人らを招くと、その孫や知人のお年寄りグループなど、口コミで参加者が増えていった。

 自宅での加工法はシンプル。まず摘んだ葉を耐熱容器にこんもり入れて、ラップを掛けて電子レンジで温める。次に保温状態のホットプレート上で葉の組織をつぶすようにもみ込む。ここで洗濯板を使うのが眞造さんのオリジナル。意外と効率よくつぶせるという。蒸してはもむを繰り返し、粘り気が出たらホットプレートに広げる。温度を上げて1時間ほどからいりし、水分が飛べば完成。最初は「緑」の青臭さが残っていたが、次第に新茶の香ばしさが漂い、香りを深く吸い込みたくなった。

 入れる時は、市販の茶葉よりゆっくりと、湯で抽出するのがおすすめ。まろやかで深みのある味わいになるという。ほどよい苦みは料理にも最適で、新芽の天ぷらやバジル代わりにのせたパスタもおいしい。

 3年前から訪れている女性(70)=同市=は、茶摘みをしてから自宅での紅茶作りに夢中といい、「大切に育てられていることや、母子の風土を感じながら飲むとおいしい。プレゼントにも喜ばれるの」。

 眞造さんは「みんな『自分だけのお茶ができた』って笑顔で帰っていくのが本当にうれしい。茶畑を残してほしいと言ってくれる人が多いから、できる限り続けたい」と話していた。

 紅茶にぴったりという二番茶の収穫時期は7~8月。

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