有馬クア・ワーケーション 1週間滞在で心身リフレッシュ 有馬温泉つうしん

2022/06/27 05:30

プログラムに組み込まれる講談

 ワーケーションという言葉を聞かれたことはありませんか? 「ワーク=仕事」と「バケーション=休暇」を組み合わせた言葉です。働きながら休暇も楽しもうということです。あちこちで行われていますが、いまひとつ利用者が少ないと思っています。やはり遊ぶ時と仕事をする時とは分けたいと考える人が多いのかもしれません。 関連ニュース 古代米でドライフラワー、正月の縁起物にいかが 彩り鮮やか、秘湯「鍬渓温泉」の復活が出発点 小野 旅の目的 比較せず、多様な楽しみ方提供 有馬温泉つうしん 城崎温泉の外湯「さとの湯」24年3月末で休業 住民ら、複合施設案を豊岡市に提言

 そこでドイツ語の「クア=治療・療養・保養のための滞在」と日本古来の湯治文化を組み合わせて、長期滞在ができるシステムをつくれば、ワーケーションの利用者も増えるのではないかと考え「有馬クア・ワーケーション」の取り組みを行います。
 かつて湯治は7日間がひと回りという基準がありました。それはドイツのクアオルトと呼ばれる温泉療養も同様です。1週間滞在してもらうには、1週間楽しんでいただけるプログラムを用意しなければなりません。そして1週間温泉に入った効果も実感してもらわねばなりません。
 そこでまず、有馬温泉病院で健康チェックをし、その人に合った入浴の仕方を指導する温泉療法を行います。人によっては食事内容の指導も行います。
 街中の飲食店に食事療法のメニューを提供してもらいます。専門家の指導のもと、六甲山登山や農村地帯を自転車で回るといった運動療法もあります。そしてヨガや座禅もプログラムに盛り込みます。植物療法は六甲山の薬草などを入浴剤として使用し、アロママッサージの際にも使用したいと考えています。療法だけでなくコンサートや落語など、楽しんでいただくプログラムも用意して、1週間飽きずに有馬で滞在してもらえるようにします。そして自由時間をたっぷりとれるようにすれば仕事もできると思います。最後に、ストレス度などのチェックを行い、効果を実感してもらえればと考えています。
 しかし1週間滞在できる人は限られていると思います。そこで最初に、健康に関心のある中小企業の経営者の方々をターゲットとして始めようと考えています。そうしてつくったコンテンツやプログラムに改良を加えることで、より広範囲に集客し定番化することで、有馬の滞在客の増加を図ります。最終目的は、滞在客が増えれば日常的に使える店舗が増え、住みよい有馬のまちづくりが推進されると考えているのです。(有馬温泉観光協会)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ