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戦前の龍野町で制作され、約80年の時を経て上映される「錦旗の下へ」などのフィルム
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戦前の龍野町で制作され、約80年の時を経て上映される「錦旗の下へ」などのフィルム

 兵庫県西播地域屈指の商業地としてにぎわっていた戦前の龍野城下で、アマチュア映画を制作していた男性の作品が見つかり、たつの市揖保川町正條のアクアホールで11日に上映されることになった。幕末が舞台の時代劇「錦旗の下へ」と、秋の田園風景を撮った記録映画「秋は酣(たけなわ)」の2本立て。活動写真弁士の語りとピアノ伴奏で新たな息吹を吹き込み、80年の時を経てよみがえる。

 プロ弁士で無声映画を収集している東京在住の片岡一郎さん(40)が昨年、インターネットオークションに出品されたフィルムを発見。ケースに記された「龍野町下川原 冨田正三」を頼りにたつの市教育委員会に問い合わせた。

 市教委によると、冨田氏は下川原商店街で家業の嫁入り道具商などに携わる傍ら、趣味で映画を撮っていたという。1937(昭和12)年には映像制作会社「龍野劇場事務所」を設立した。

 「錦旗の下へ」は剣豪としても知られた幕末の志士桂小五郎(後の木戸孝允)が主人公で、無法者から若い娘を助け出す約15分の物語。監督と撮影に起用した2人は、海外のアマチュア映画祭に出品するなどしていた大阪の重鎮だった。

 「秋は酣」は、場所は不明だが芋掘りをする人を中心に撮影した約15分の作品。ほかにもSLの除雪車や新舞子の潮干狩りを撮ったフィルムも見つかった。

 11日の上映会で弁士を務める片岡さんは「80年前に民間でも映画作りを楽しみ、その拠点のひとつが龍野にあったことを作品を通して知ってほしい」。市教委は「城下町のにぎわいを背景に、当時はまだ珍しかった映画制作に挑戦した青年の情熱があふれる貴重な映像資料」と話す。

 午後3時半に開演。日本映画界の草分け、マキノ省三監督・編集「忠魂義烈実録忠臣蔵」も同時上映。入場料800円。同ホールTEL0791・72・4688

 なお、冨田氏の作品は12月1日から龍野歴史文化資料館(同市龍野町上霞城)で始まるロビー展「ハイカラとモダンな城下町」でも上映される。(松本茂祥)

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