西播

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100年以上続く銭湯を営む宮崎一一さん(右)と妻悦子さん=相生市相生
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100年以上続く銭湯を営む宮崎一一さん(右)と妻悦子さん=相生市相生

 経営者の病気療養のため休業していた創業100年の銭湯「都湯」(兵庫県相生市相生)が、3カ月ぶりに営業を再開した。1日午後4時半の開店には風呂おけを抱えた常連客が次々と訪れ、手を取り合って「久しぶり、元気だった?」と再会を喜びあった。経営者の宮崎一一さん(71)は「お客さんの喜ぶ顔が一番うれしい」と表情をほころばせた。

 1918(大正7)年、宮崎さんの祖父が創業した。当時、播磨造船所が相生地区に整備した社宅には風呂がなく、地区内に銭湯が8軒建てられた。昭和50年代には各家庭に風呂が普及し、客足が減少。銭湯は次々と廃業し、都湯のみになった。

 同地区では1人暮らしの高齢者が増え、話をしながら一日の疲れを癒やす都湯は、かけがえのない存在になった。湯船で、脱衣所で、顔なじみの客が「冷えるなあ」などと言葉を交わし、帰り際には「けがせんときよ」と気遣う。長い間、顔を見ない客がいると「体の調子はどう」と連絡する。夏休みには、北海道や九州から自転車旅行の学生が訪れ、一緒に記念写真に収まることもある。

 2014年まで宮崎さんの母シゲ子さんと、弟の浩さんが営んでいたが、相次いで亡くなった。シゲ子さんは足が不自由になっても、浩さんが押す車いすで自宅から数十メートルの銭湯に通った。90歳を過ぎても番台に座り、「看板おばあちゃん」と親しまれた。

 亡くなった後も「続けてほしい」という声が広がり、引き継いだ宮崎さんだったが、昨年12月、病気で入院し休業。存続を望む声が上がる中、再開にこぎ着け、接客担当の妻悦子さん(69)も「再開4日目で、常連さん全員の顔を見られた。私もほっとしている」と話した。

 営業は午後4時半~8時。月、木曜休み。都湯TEL0791・22・6108(敏蔭潤子)

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