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10メートルに及ぶ龍野武者行列の絵巻を制作した森川寿士さん=たつの市龍野町本町
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10メートルに及ぶ龍野武者行列の絵巻を制作した森川寿士さん=たつの市龍野町本町

 兵庫県たつの市の龍野城下で毎春繰り広げられる伝統行事「龍野武者行列」を、同市の森川寿士さん(83)が長さ約10メートルの絵巻に仕上げた。絵筆を握るのは初めての挑戦だったが、同行列保存会会員として40年以上携わった経験を生かし、武具に身を包んだ311人を精密に描写した。31日の行列本番に合わせ、30日から地元の龍野図書館で展示される。

 武者行列は、城下にある龍野神社の祭事にちなむとされる。神社は龍野藩主脇坂家の初代安治(1554~1626年)をまつっており、明治以降も旧藩士が甲冑姿で御輿渡御に随行したのが行列の始まりと伝わる。戦中戦後の2度の中断を経て1977年に復活し、今に続く。

 森川さんは75歳を機に「何か老後の楽しみを見つけよう」と一念発起。奈良の春日大社で見掛けた行列の絵巻物から今回の制作を思い立った。絵は初心者だったが、人物や日本画の描き方を図書館で借りた本から独学。最初は裏紙にスケッチの練習から始めた。

 絵巻に取り掛かったのは80歳から。撮りだめた写真を基に隊列を幅約30センチ、長さ2メートルの和紙に少しずつ描き始めた。先頭の神社旗に続くプリンセスたつのの女武者や鉄砲隊、姉妹都市の滋賀県長浜市から駆けつけた甲冑武者らの武具や表情まで丁寧に描写した。

 脇坂家の家紋「輪違い」の大幟、羽柴秀吉から拝領した貂の皮の馬印など細部も正確に写し取った。騎馬武者の馬が暴れた騒ぎや、行列に参加した車いすの男児など、実際のエピソードも絵に盛り込んだ。

 森川さんは「何かを作り上げるということは本当に楽しい」と充実感をにじませる。「これまで大勢が行列に関わった。この人物は自分かも-と興味を持って見てもらえたらうれしい」。今後は呉服業の傍らで習い覚えた日本刺繍に情熱を注ぐつもりだ。

 展示は4月5日まで。龍野図書館TEL0791・62・0469

(松本茂祥)

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