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7年後の立て替えを目指す宍粟総合病院=宍粟市山崎町鹿沢
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7年後の立て替えを目指す宍粟総合病院=宍粟市山崎町鹿沢

 兵庫県宍粟市は宍粟総合病院(同市山崎町鹿沢)の建て替えについて、7年後の2026年度の開院を目指す方針を明らかにした。団塊世代が後期高齢者になる「2025年問題」で医療需要が増加すると見込み、「10~15年後」としていた当初目標を大幅に繰り上げた。福元晶三市長の2期目が終わる2年後までに基本計画を策定する予定だが、人口の激減が予測される地域の将来と巨額の借金返済に折り合いをつけ、「身の丈に合った病院」をどう描くかが課題になる。(古根川淳也)

 ■完済待たずまた借金

 市は今年1月、同市山崎町中比地の工場跡地を新病院の建設用地として約6億6千万円で取得。その後、県に相談したところ、「25年問題」を踏まえて早期開院を勧められたという。

 19年度中に新病院の方向性を示す基本構想を策定する方針で、市民がどんな病院を求めているのかアンケートを行う。20年度には基本計画を固め、21~22年度で設計を完了。23年度から工事にかかり、25年度中の完成を目指すという。

 病院の規模が未定のため建設費は不明だが、現在と同規模の200床程度とする場合、総費用は100億円ともされる。先行取得した土地も、病院の会計で市から買い戻すという。

 財源は、大半は企業債(借金)を充て、30年程度かけて返済する。だが、20年前に現病院を増改築した借金なども18年3月末時点で約26億3千万円残っており、7年後も完済できていない。これら過去の借金も新病院で引き継ぐ。

 ■変わるか赤字体質

 一般的な法的ルールに従えば、毎年の借金返済額のうち半分は病院の収益で、残りは市の一般会計で負担する。一般会計負担分の半分は国の地方交付税で補てんされるという。

 ただ、同病院の17年度決算では、病院事業収益36億7千万円に対し、給与や薬品費などで38億1千万円の費用がかかり、1億4千万円の赤字を計上。資金繰りを補う短期借入金の残高も5億2千万円まで膨らんでいる。赤字体質を改善するため、建て替えに向け経営改革に取り組むという。

 新病院が開院すれば収益増加が見込まれるとするが、国立社会保障・人口問題研究所の推計では、同市の人口は2040年には現在より約1万3千人減って2万2千人になるとされている。主な患者層である高齢者人口は同年でも現在より2千人程度しか減少しない予測だが、人口減で税収が落ち込めば、病院の借金返済の負担が一般会計に重くのしかかる。

 市役所内には部長級の職員らでつくる「新病院整備検討本部」を4月に設置。病院周辺の道路整備なども含め、まちづくりを根本的に考えるという。

 今年4月に県から派遣された隅岡繁宏・同病院事務部長は「7年は最短コースでハードスケジュールだが、新病院が必要なことには疑いがない。市民の意見を聞き、どのような内容が求められているか見極めたい」と話した。

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