西播

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新工場建設の経営戦略を説明する泉貴章社長=大阪市中央区、セイバン大阪支社
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新工場建設の経営戦略を説明する泉貴章社長=大阪市中央区、セイバン大阪支社
来年7月でたつの市に移転するセイバン波賀工場=宍粟市波賀町安賀
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来年7月でたつの市に移転するセイバン波賀工場=宍粟市波賀町安賀

 兵庫県宍粟市北部では最大規模の雇用の場だった波賀工場などをたつの市内に集約する方針を決めたランドセル大手セイバン(たつの市)の泉貴章社長(44)が神戸新聞社の取材に応じた。「会社の発展を支えてくれた波賀の方々には感謝しているが、少子化の時代、生産効率化は避けられない」として、工場移転に理解を求めた。

 同社は今秋の創業100周年に合わせ、西播磨地域の3工場と本社をたつの市龍野町片山に建設する新工場に集約する方針を4月に発表。2020年7月の稼働を目指し、すでに工事に取りかかっている。

 現在は姫路工場(姫路市相野、従業員約120人)で生地を裁断し、波賀工場(波賀町安賀、同90人)と室津工場(たつの市御津町室津、同80人)で組み立てている。新工場では工程を一本化し、受注から納品までの時間を短縮。在庫圧縮など経営効率化を進める。従業員は通勤先が変わるが、雇用は維持するという。

 波賀工場は1977年に開設し、団塊ジュニア世代のランドセル需要に対応した。92年には千種町にも千種工場が完成。家庭の内職で部品を加工する仕事もあり、最盛期は周辺住民100~200人が従事した。

 だが国内の少子化で市場が縮小。2013年2月には効率化のため千種工場を波賀工場に統合した。作業の自社化も進み、内職は現在5軒しかないという。

 山間部の過疎化で若い労働力を確保するのが難しくなったという背景もある。波賀工場の従業員のうち地元住民の割合は約15%で、大半は町外から通勤する。内職に外注していた作業を自社化するため従業員を約50人募集したが、なかなか集まらないという。

 同社は国内市場をカバーするため、海外展開を進める。新工場を人件費が安い海外ではなく、たつの市にした理由について泉社長は「ランドセルは祖父母からの贈答品という要素があり、高品質な製品が選ばれる。高付加価値のものづくりには国内生産が最適で、たつのの企業として地元を選んだ」と説明。「少量多品種を素早く生産できる工場にして、多様なニーズに対応していきたい」と展望を語った。(古根川淳也)

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