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甘酒を生かし、素材の味を引き出したジェラート
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甘酒を生かし、素材の味を引き出したジェラート
オリジナルのジェラートを完成させた延賀海輝社長(左)と開発部の社員=日本丸天醤油
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オリジナルのジェラートを完成させた延賀海輝社長(左)と開発部の社員=日本丸天醤油

 醤油メーカーの日本丸天醤油(兵庫県たつの市揖保川町半田)がジェラートの製造、販売に乗り出した。醤油造りに用いる甘酒を生かし、自然な甘みで素材の味を引き出した。スイーツへの挑戦を決めてから約5年。数々の試行錯誤を重ね、老舗を率いる若き社長の決断がようやく形となった。

 延賀海輝社長(40)は2015年、亡くなった父彧彦さんの後を継いだ。カメラメーカー大手のキヤノンを09年に辞め、日本丸天醤油の役員に。社長就任を見越し、経営を学ぼうとMBA(経営学修士)を取得できる神戸大学専門職大学院に入った。

 学友には、自身と同じように老舗企業を継いだ経営者がいた。「蔵元の後継ぎが甘酒とヨーグルトを合わせた飲料を開発していた。同期が新規事業に乗り出す姿勢に刺激を受けた」。アイスクリームは冬場の需要が伸び、自身の好物でもあったため、社長就任後にジェラート開発を決断した。

 水と油を混ぜる乳化剤や着色料は使わず、「体に優しいジェラート」を目指した。しかし、甘酒に含まれた水分が他の素材と均等に混ざらず、口当たりが悪くなるなど困難が続いた。

 開発部の女性従業員(39)は「醤油造りで使わない素材が多く、一筋縄ではいかなかった」と振り返る。購入したジェラート製造機のメーカー担当者や神戸のパティシエに教えを仰いだ。時には「舌触りがざらざらで、とても商品にならない」と酷評されたこともあったが、原材料の配合から見直すなど約3年の試作を重ね、五つの味のジェラートが完成した。

 ミルクは蒜山ジャージー乳を用い、抹茶は石臼でひいた宇治抹茶、黒豆きなこは丹波産黒大豆を使うなど、素材にこだわった。ミルクや抹茶はあっさりした風味に仕上げ、黒豆きなこは元々のきなこの味わいをあえて強く打ち出した。「素材の良さを生かすよう心掛けた」と延賀社長は自信をのぞかせる。

 ジェラートのブランド名「ヤサシク」の販売サイトによるネット通販のみで、6個入り4千円、12個入り6千円(いずれも送料込み)。日本丸天醤油TEL0791・72・3535

(伊藤大介)

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