西播

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新しい写真表現の担い手として注目を集める藤原嘉騎さん=宍粟市
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新しい写真表現の担い手として注目を集める藤原嘉騎さん=宍粟市
モンゴルで撮影した鷹匠(たかじょう)を、画像処理で絵画のように表現した写真(藤原さん提供)
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モンゴルで撮影した鷹匠(たかじょう)を、画像処理で絵画のように表現した写真(藤原さん提供)
米誌の旅行写真コンテストで「人」部門2位に選ばれた作品(藤原さん提供)
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米誌の旅行写真コンテストで「人」部門2位に選ばれた作品(藤原さん提供)

 兵庫県宍粟市出身の写真家、藤原嘉騎(よしき)さん(41)が、画像処理ソフトを駆使する新たな表現の担い手として国内外で注目を集めている。20代はプロスノーボーダーとして活動し、写真を始めたのは33歳と遅咲きだが、会員制交流サイト(SNS)での作品発表をきっかけに頭角を現した。昨年は米誌「ナショナルジオグラフィック」が主催する世界最高峰の旅行写真コンテストで部門2位に輝き、専門家は「日本の写真界に新風を吹き込む存在」と期待する。(古根川淳也)

 藤原さんは大学卒業後、アパレル企業に勤めながらスノーボードに熱中し、海外メーカーとプロ契約。雑誌上での技術指導やスノボ教室でも活躍したが、けがを機に29歳で引退した。

 写真を始めたのは2012年。屋久島の自然風景を撮ろうと一眼レフカメラを購入し、そこからのめり込んだ。14年には、国内最大級の写真投稿サイト「東京カメラ部」に掲載された約22万点の中から、閲覧した約2億人の引用数などで上位10点にあたる「10選」に選ばれた。

 それ以来、撮影依頼が増加。17年にプロとして独立し、今では雑誌連載やカメラのプロモーションビデオ出演、企業のカレンダー用の撮影などが次々と舞い込んでいる。

 写真の特徴は、絵画のような画像処理。撮影した写真の陰影などを丹念に調整する手法で、海外ではアートとして普及し、国内でも若者の間で人気が高まっているという。

 東京カメラ部の担当者は「従来のプロは写真家の下で修業してからデビューすることが多い。SNSからプロになり、短期間ですさまじい成長を遂げた希少な存在」と評価する。

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 米誌の旅行写真コンテストは世界最大規模で、19年は「人」「自然」「都市」の3部門で開催された。藤原さんは18年の秋に観光で訪れた香港で、虹色の団地を背景に太極拳をする高齢男性を撮影。朝日で虹色のフレア(レンズ内の反射現象)が浮かび上がった写真を、ほとんど画像処理せずに「人」部門に応募した。

 2位入賞の結果に「この写真で選ばれるんだ」という驚きもあったが、「大好きな雑誌だけに、一生かかっても無理だと思っていた夢がかなった」と喜ぶ。

 藤原さんの活躍に月刊誌「デジタルカメラマガジン」の福島晃編集長は「絵画を思わせるような洗練された構図と高い画像処理技術を伴った、次世代を担う写真家の一人」と注目。今回の受賞に「独特な表現方法は賛否もあるが、その担い手が権威ある賞を受けたことで、新ジャンルとして定着するきっかけになる可能性がある」と期待する。

 藤原さんは受賞を機に海外の仕事も増えたが、国内ロケの合間には足しげく宍粟に帰っており「いつかは地元に拠点を移したい」と言う。画像処理はまだまだ奥が深いと言い「デジタル現像の技術を高め、作品をさらに磨いていきたい」と意欲を見せた。

 作品は藤原さんのホームページでも紹介している。

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