西播

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市立施設になることが決まった霞城館=たつの市龍野町上霞城
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市立施設になることが決まった霞城館=たつの市龍野町上霞城
三木清(霞城館提供)
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三木清(霞城館提供)
三木露風(霞城館提供)
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三木露風(霞城館提供)

 童謡「赤とんぼ」を作詞した三木露風(1889~1964年)ら、兵庫県たつの市出身の文人を紹介する資料館「霞城館(かじょうかん)」が来春、市立施設になることが決まった。1978年に開館して以来、財団法人が独立運営してきたが、関係者の高齢化や運営資金難が課題だった。市は指定管理方式を取り入れ、郷土の偉人の顕彰を続ける方針だ。(直江 純)

 霞城館は龍野城下の重要伝統的建造物群保存地区の近くに立地。露風に加え、哲学者の三木清(1897~1945年)や詩人の内海信之(1884~1968年)、矢野勘治(1880~1961年)の文献や資料を収集・展示している。晩年の矢野宅を保存した矢野勘治記念館も1993年に隣接地でオープンし、一括運営してきた。

 市によると、設立計画時に市の財源が足りず、ヒガシマル醤油や鹿島建設など地元ゆかりの企業にも寄付を要請し、財団法人の形を取った。入館者は93年の1万3398人をピークに減少傾向にあり、ここ数年は4千~5千人程度にとどまっていた。

 松尾壯典館長は「施設は老朽化してきたが予算は少なく、集客策を打ちづらかった。市が安定的に運営してくれることになってほっとしている」と話す。

 一方で、近年の名著ブームで三木清が再注目され、首都圏からファンが訪れたり、三木露風の母・碧川(みどりかわ)かたの顕彰ムードが高まったりするなど、地元では霞城館の役割に期待する声は根強い。

 市は移管を機に専任の学芸員配置を検討しているといい、山根洋二・市教育委員会教育事業部長は「専任で配置できなかった場合も、近くの市立龍野歴史文化資料館の学芸員などとの連携を図りたい」と話す。

 霞城館の建物は、白壁に阻まれて観光客からは目立ちにくかったが、玄関前に遊歩道を整備して通り掛かる人を増やす工事を進めている。

 霞城館は改修工事のため9月末まで休館中。同館TEL0791・63・2900

【三木清】旧制龍野中から一高、京都帝大へ進み西田幾多郎に師事。1940~41年に出版した「哲学入門」「人生論ノート」がベストセラーになった。45年3月に治安維持法違反の疑いで逮捕され、終戦後も釈放されないまま同年9月に刑務所で病死した。

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