西播

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高野峠周辺の国道429号。川沿いの道は昼でも暗い=宍粟市一宮町河原田
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高野峠周辺の国道429号。川沿いの道は昼でも暗い=宍粟市一宮町河原田
急勾配のヘアピンカーブ=宍粟市波賀町上野
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急勾配のヘアピンカーブ=宍粟市波賀町上野
大型車に注意を促す看板=宍粟市一宮町河原田
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大型車に注意を促す看板=宍粟市一宮町河原田
国道429号など全国の未整備国道が紹介された「酷道大百科」
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国道429号など全国の未整備国道が紹介された「酷道大百科」
神戸新聞NEXT
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 国道なのに狭くて曲がりくねり、草はぼうぼう…。そんな不便な道を「酷道(こくどう)」と呼び、こよなく愛する人たちの注目スポットが兵庫県宍粟市内にある。同市一宮町北部と波賀町の境界にある国道429号の高野峠周辺だ。この道の一体どこが魅力的なのだろう。2年前の西日本豪雨から続く通行止めが4月に解除されたのに合わせ、久々に走ってみた。(古根川淳也)

 梅雨の長雨が続く7月上旬の夕方、一宮町側から高野峠を越える国道429号に入った。最初の三差路付近は立派な2車線だが、道端には黄色い看板に赤字で「この先高野峠 幅員狭小大型車通行不能」と書かれている。次の「美作67km 波賀13km」の看板にも「大型車通行不能」と念押しされていた。

 2車線の道を高野川沿いに5分ほど走ると人家が途切れ、酷道区間が始まった。西日本豪雨ではこの少し先の枝谷で土石流が発生。大量の土砂と流木が道路上まであふれて河原田地区を襲い、牛舎や工場が被災した。枝谷に架かる橋も流され、砂防ダムを設ける工事が終わるまで通行止めが続いた。

 酷道区間は森に覆われ、昼でも暗い。長雨で高野川が増水し、山腹からも濁流が流れ込む。急勾配のヘアピンカーブは徒歩でも胸をつくような坂道だ。天気のせいもあるが、さすがに心細くなってきた。慎重に車を走らせ、約6・5キロで波賀町側の水谷集落に到着。2車線に戻った。酷道の魅力…。正直、よく分からない。

 全国の未整備国道を紹介した「酷道大百科」(実業之日本社)の著者で、愛好家グループ「TEAM酷道」を主宰する鹿取茂雄さん(42)=岐阜市=は、本に掲載した39路線の一つに高野峠を選んだ。初めて訪れたのは2016年ごろ。近道だと思って偶然通ると、道の真ん中で林業用重機が作業していた。木の皮や小枝が散乱し「国道なのに林道同然に使われている」ところが気に入ったという。

 国道は507号まであるが、欠番があるため実際の路線数は459本。鹿取さんによると、このうち約60路線に酷道区間がある。兵庫は道路整備が進んだ「さみしい県」だといい、著書でも兵庫県内では429号だけが紹介された。

 酷道の魅力は「国道=最高レベルの道」というイメージとのギャップのほか、困難の中を走るスリルと冒険があり、時にご褒美のような絶景が待っている点だという。高野峠については「酷道区間が短いので初心者向き。それなりに整備されているので高級車で走った方がよりスリルを楽しめる」と声を弾ませた。

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