西播

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松岡秀夫氏の集めた遺物などが並ぶ会場=有年考古館
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松岡秀夫氏の集めた遺物などが並ぶ会場=有年考古館
松岡秀夫氏(赤穂市教育委員会提供)
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松岡秀夫氏(赤穂市教育委員会提供)

 赤穂市立有年考古館(兵庫県赤穂市有年楢原)は「日本一小さな考古館-70周年記念展」を同館で開いている。私財を投じて館を設立した眼科医、松岡秀夫氏(1904~85年)の調査用具や著作、開館経緯を記した資料や収集品など約100点が展示されている。(坂本 勝)

 松岡氏は40代から考古学者らに学び、1950年10月8日に同館を開設。県内に公立博物館がない時代に最新の測量機器を購入し、精力的に調査に出向いた。51年には上郡町の西野山3号墳で三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)を出土するなど全国を驚かせる発掘成果を上げ、県内の考古学をけん引した。

 県内外の遺跡や文化財の保護活動にも尽力した。晩年まで若者と調査に汗を流し、81歳で死去。郷土を大切にした地道な活動は文化財への関心を高めた。

 古里への愛情を示すエピソードはほかにもある。戦後の食糧難の時代、開墾のため有年の古墳は壊され、須恵器や土器などが散乱した。心を痛めた松岡氏は「自分の医院に土器を持ってくれば、お酒をお礼にする」と知らせ、遺物を広く収集した。

 赤穂市高野地区で地蔵として祭られていた石を調査したことも。かつて河川敷で拾われ、漬物石にも使われたものだったが、珍しい銅鐸(どうたく)鋳型と分かり、県文化財に指定された。

 文化財は地元の人に見てもらってこそ価値があると考えていた。当初から入館は無料。2011年に市立施設として引き継がれるまで財団法人で運営した。

 山中良平学芸員は「行政に先んじて文化財保護に尽くした活動が、塩作りと北前船寄港地という二つの日本遺産認定にもつながった」と話す。

 来年1月11日まで。午前10時~午後4時。火曜日と年末年始休館。同館TEL0791・49・3488

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