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内海裕一教授(右)らが開発した使い捨てディスク。液体を入れるスペースと流路が細かく刻まれている=上郡町光都3、県立大高度産業科学技術研究所
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内海裕一教授(右)らが開発した使い捨てディスク。液体を入れるスペースと流路が細かく刻まれている=上郡町光都3、県立大高度産業科学技術研究所
完成した小型の血液検査装置。円盤状のディスクを入れ、CDプレーヤーのように回転させる(同研究所提供)
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完成した小型の血液検査装置。円盤状のディスクを入れ、CDプレーヤーのように回転させる(同研究所提供)

 新型コロナウイルス感染症からがんまで、あらゆる病気で生じる血液中の免疫の種類を検査できる装置の開発に、兵庫県立大・高度産業科学技術研究所(同県上郡町光都3)の内海裕一教授(62)らが成功した。この装置、わずか15センチほどの“お弁当箱サイズ”で、値段も安価に抑えられる。今回はまだ試作機だが、内海教授は「この技術を用いれば、身近な病院や自宅でも、正確な検査ができるようになる未来が訪れる」と期待する。(勝浦美香)

 免疫検査に使用する自動分析装置は高額で、規模の大きな病院でしか導入できなかった。内海教授と同研究所の山口明啓准教授(45)は2010年、より小型で安価な装置の開発に着手。山梨大工学部の機械工学専攻の研究グループと連携し、開発を進めてきた。

 今回開発した装置は、例えるならCDプレーヤー型。液体を注ぐスペースが微細に区切られた円盤状のディスクを使用し、検体となる血液や唾液、試薬を入れてふたを閉じる。専用の機械に入れて高速回転させると、検体は遠心力に従ってディスクに刻まれた流路をたどり、中央から外側へ流れる。それぞれの試薬と交ざった反応を見て、疾病の種類などを高い精度で判断することができるという。

 ディスクは使い捨てで、複数の検体、項目を同時に測定可能。同研究所にある中型放射光施設「ニュースバル」の技術や、大阪市の金型加工会社による量産技術を使い、大量に安く生産できる。試薬もごくわずかで済むため、検査費用も抑えられるという。

 内海教授は「今後、新型コロナウイルスより危険な感染症が流行する可能性も考えられる。この装置が広く普及すれば、検査や薬の処方がすぐに必要な場合にも役立つだろう」と話している。

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