赤穂義士が討ち入りを果たした12月14日を前に、兵庫県赤穂市内の郵便局が「忠臣蔵浮世絵」の切手シート(84円切手10枚)を作った。浮世絵師、豊原国周(くにちか)の錦絵「義士銘々伝」(1883年)から絵柄を厳選。県内では西播磨と豊岡市(旧出石、但東、日高町を除く)の郵便局で販売している。
赤穂市立歴史博物館の木曽こころ学芸員の協力を得て発行した。同館が所蔵する「義士銘々伝」から、討ち入り姿の原惣右衛門や片岡源五右衛門、大石主税(ちから)ら10人を選んで切手にした。
シートの上部には、1884年に上演された歌舞伎「天下一忠臣照鏡(かがみ)」を基にした討ち入り場面を大きく印刷。吉良方の小林平八郎(市川団十郎)に、義士の赤埴(あかばね)源蔵(尾上菊五郎)と武林唯七(市川左団次)が斬り掛かる場面を入れた。
坂越郵便局(赤穂市坂越)の三井基充(もとみつ)局長(42)は「忠臣蔵の浮世絵シリーズは根強い人気。ファンの方はぜひ手元に置いてほしい」と話す。忠臣蔵切手は2008年から販売し、13作目。1シート1330円。日本郵便近畿支社TEL06・6944・8157
(坂本 勝)
