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カヤックで1週間こぎ続け、唐船海岸に到着した瀬戸内カヤック横断隊=赤穂市御崎
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カヤックで1週間こぎ続け、唐船海岸に到着した瀬戸内カヤック横断隊=赤穂市御崎
カヤックで上陸した隊員たち=赤穂市御崎
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カヤックで上陸した隊員たち=赤穂市御崎

 瀬戸内海をカヤックで1週間こぎ続ける「瀬戸内カヤック横断隊」が、山口県の周防大島から兵庫県赤穂市御崎の唐船海岸まで247キロの航海を成し遂げた。向かい潮や強風にも遭ったが、21日、20艇が隊列を組んで赤穂の浜辺に到達した。初めて1人でこぎ切った小学6年生や与那国島から駆け付けた女性ら、多彩な顔触れの隊員は互いの健闘をたたえ、達成感に浸った。

 横断隊は18回目。海洋ジャーナリストの内田正洋さん(64)が10回務めた隊長を原康司さん(48)が引き継いだ。海を愛する人が全国から集い、波風が強まる初冬に瀬戸内海で航海技術を高める。東行きと西行きの航海を隔年で続け、途中、島々の浜辺で野営する。昨年は赤穂の大塚海岸を出発し、40歳で急死した楠大和隊員の古里、松山市の北条鹿島まで約220キロをこぎ遂げた。

 今回は周防大島の逗子ケ浜を15日に17艇で出発した。幅が狭く、潮が転流する難所の船折瀬戸や愛媛・広島の島々を経て瀬戸大橋を越えてきた。途中参加や離脱も自由で20艇がゴールに着いた。楠隊員の水着を艇に載せて航海した森大介さん(43)=広島県尾道市=は。「楠隊員と思いは一つ。一緒にこいでいる気持ちだった」と振り返った。

 19日に瀬戸大橋を越えられるかが、21日の赤穂到達への鍵だった。向かい潮に遭う中、隊員はパドルでこぎ続け、瀬戸大橋を無事に過ぎた。日没前に渋川海岸に着き、今回最長の1日49キロをこいだ。修学旅行の児童を乗せた旅客船が沈没した与島沖を事故直前に通り過ぎていたと、後で分かった。20日には小春日和が一転。強風が吹き続ける悪天候となり、近くの島に緊急上陸した。

 刻一刻と変わる海の状況を感じ取る中で隊員は成長してきた。先頭を切って唐船海岸に上陸したのは原隊長の長男で小学6年の海惺君(12)。4、5年時は原隊長と2人乗りの艇で参加。今回初めて1人乗りの艇で挑んだ。「疲れたけど、楽しかった。その日のリーダーが良かった点や悪かった点を話してくれ、いろいろと勉強になった」と充実感を漂わせた。

 花井沙矢香さん(35)=愛知県東海市出身=はサトウキビ刈りをして働く与那国島から参加した。「海惺君と同じ3回目で隊員としては同期。小6でこぎ切った海惺君に刺激を受けたし、隊にとっても一体感が生まれる良い存在」と話した。「私も初めてのリーダーを2回させてもらい、経験を積めた。学んでいく立場から、つなげていく立場を意識したい」と決意を新たにした。

 「強風で波が出る中、何とか乗り切れた」と原隊長。赤穂市から参加した山口晴康さん(59)は「来年は楠隊員の3回忌。昨年と同様、赤穂を出発することになるかもしれない」と話していた。(坂本 勝)

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