田園に新住民?78体のかかし 高齢者らが作り替え
2020/12/11 05:30
地域の高齢者らが作り替えたかかし。農村ににぎわいを添える=宍粟市一宮町公文
過疎化が進む地域を盛り上げようと、4年前からかかし作りに取り組んできた兵庫県宍粟市一宮町北部、東公文自治会の高齢者らがこのほど、地区の7カ所に飾っていた78体をリニューアルした。都市部から写真撮影に訪れる人もいるといい、「少しでも活性化の力に」と気持ちを新たにしている。
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東公文自治会は一宮町公文の東部にあり、44世帯が暮らす。少子化が進む地域を明るくしようと、2016年に同県姫路市のかかし作家、岡上正人さん(68)の作品を借りて道端に展示し、好評だったことから住民たちも制作を始めた。
かかしがぬれないよう小屋を作り、年に2回は衣装替えをしてきたが、制作から4年がたって顔が黒ずむなどしてきた。そこで今年の8月ごろから、修理や作り替えを少しずつ進めていた。
新しくなったかかしには孫の子ども服を着せ、三輪車やおもちゃの消防車に乗ったものも。泣き顔や笑顔をペンで描き、道行く人を優しく見守っている。
発起人の田中虎夫さん(84)は「地域がにぎやかになる手助けになれば」と話していた。(古根川淳也)