米ぬかの温浴酵素風呂開店へ がん闘病乗り越えた女性
2020/12/12 05:30
酵素風呂を開店する清水順子さん=赤穂市東浜町
がんの闘病を乗り越えた兵庫県赤穂市の清水順子(よりこ)さん(52)が23日、体調不良の時に支えられたとの思いから、同市東浜町で「元気酵素風呂赤穂店」を開く。手術や抗がん剤治療で疲弊した体が、米ぬかで全身を覆う酵素風呂との出合いで癒やされたという。店舗を建設中で、ホームページ作成費などの資金を募っている。
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酵素風呂で使う米ぬかにはビタミンEなどが含まれ、自然発酵の熱で体が温まるという。温浴療法で血液の流れがよくなると、免疫力が高まるとされる。
清水さんは岡山県倉敷市出身。日用品・化粧品の卸売会社で勤めた後、化粧品販売を続けてきた。
46歳の時、卵巣がんが見つかった。手術後に抗がん剤治療を受けたが、体に無理が出て続けられなくなった。患者会での情報交換で体質改善が必要だと感じ、以前から興味があった酵素風呂を試すことにした。
元気酵素風呂の倉敷本店に通い、発酵した米ぬかの中に約10~15分間、体を横たえた。「サウナは苦手。酵素風呂は汗は出るが喉は渇かず、体に優しい」と話す。かゆみや湿疹が現れたこともあったが、自然に治まったという。
建物は木造住宅を手掛ける栄建築(同市城西町)が建設中。約770平方メートルの敷地に木造平屋の受付棟と浴室棟の延べ約170平方メートルを建てる。米ぬかは肥料に使え、使用後は低価格で農家に販売する予定だ。
手術から5年以上たつが再発はなく、体調も良好だ。清水さんは闘病経験を踏まえ「女性に元気でいてほしい」と話す。市応援事業を活用し、50万円を目標に資金を募集している。寄付はウェブサイト「キャンプファイヤー」から、20日まで。
1回3800円(会員3千円)、完全予約制。月曜と第2、4火曜休み。同店TEL0791・43・6629(23日以降)
(坂本 勝)