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 離職や勤務先の休業で収入が減った人の家賃を公費で支援する「住居確保給付金」の支給決定件数が2020年度、兵庫県中・西播磨地域で激増している。19年度はたつの市の3件のみだったが、20年度は神河、上郡、佐用の3町を除く5市3町で計267件(昨年12月末時点)に上る。コロナ禍による経済、雇用情勢の悪化が暮らしに深刻な影を落としている実態が浮き彫りとなった。(田中宏樹)

 困窮者への家賃支援の枠組みは、08年のリーマン・ショックで仕事や住まいを失う人が相次いだことを契機に09年10月に始まった。支給基準や額は自治体や世帯人数によって異なり、国が4分の3、市や県が4分の1を負担する。

 従来の対象は離職者だったが、厚生労働省は1回目の緊急事態宣言が出た昨年4月、勤務先の休業などで収入が減った人にも拡大。これを受け、各自治体で申請数が急増した。

 姫路市では19年度、1件も申し込みがなかったが、20年度は既に193件の支給が決定(昨年12月末時点)。約7割の131件は昨年5、6月に支給が決まり、4月に出された緊急事態宣言の影響が大きかったとみられる。

 「飲食店の従業員だけでなく、タクシー運転手や婚礼業界で働く人からも申請があった。職種も年代も幅広かった」と同市生活援護室の男性係長。1月13日に2度目の宣言が出されたが、要請内容が飲食店の時短営業など前回に比べて限定的なため、相談や申請数は大きく増えてはいないという。

 19年度の3件から16件に増加したたつの市の担当者は「派遣会社に登録しても働く現場がなく、減収となっている人もいた」。9件の支給が決まった宍粟市の担当者は「コロナの影響が郡部にまで及んでいることを実感した」と明かす。

 給付金の支給期間は原則3カ月、最長でも9カ月だったが、コロナ禍で12カ月まで認められた。

 ただ、相生市社会福祉課の男性主幹は「この期間が終わると、生活保護を受ける人もいるだろう」と推測する。実際、今回の緊急事態宣言を受けて生活保護の相談に訪れた受給者もいたという。赤穂市社会福祉課の女性も「このまま離職や休業が相次ぐと、給付金だけでは対応できなくなる。生活保護も選択肢の一つとして示さなければならない」と話す。

 県全体では昨年12月末までに4612件(速報値)の支給が決まり、19年度1年間の約27倍となった。支給総額は約8億9400万円に達している。

【住居確保給付金】 生活保護に至る手前の安全網(セーフティーネット)を担う「生活困窮者自立支援制度」の一環。(1)離職や廃業後2年以内、またはやむを得ない理由で収入が減少(2)収入や預貯金が基準額を下回る(3)求職活動-が要件となる。収入などの基準額や支給上限額は市町や世帯人数によって異なる。姫路市で単身世帯の場合、月収12万2千円、預貯金50万4千円以下の人が対象となり、支給上限は月3万8千円。

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