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古代城山城と同時代の「鬼ノ城」の模型=たつの市埋蔵文化財センター
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古代城山城と同時代の「鬼ノ城」の模型=たつの市埋蔵文化財センター
中世城山城の想像復元図なども展示=たつの市埋蔵文化財センター
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中世城山城の想像復元図なども展示=たつの市埋蔵文化財センター
レーザー測量による起伏図から中世山城の痕跡が読み取れる(大手前大史学研究所提供)
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レーザー測量による起伏図から中世山城の痕跡が読み取れる(大手前大史学研究所提供)

 兵庫県たつの市埋蔵文化財センター(同市新宮町宮内)で特別展「城山(きのやま)城」が開かれている。城跡はセンターの約4キロ南の「亀山(きのやま)」(標高485メートル)の山頂部にあり、県内唯一の古代山城と、室町時代の中世山城の跡が確認されている貴重な存在。出土品や最新のレーザー測量図など多彩な展示で両時代の城の姿を浮かび上がらせる。(直江 純)

 国内の古代山城は660年の百済滅亡に続き、663年の「白村江(はくすきのえ)の戦い」で日本側が唐・新羅連合軍に大敗したことを契機に九州や瀬戸内地方などに築かれた。

 城山城は日本書紀などの文献には登場しないが、1980年代に当時新宮町職員だった義則敏彦・市教育委員会歴史文化財課長(59)が中世山城の調査中、城門の礎石を発見。その後の調査で古代山城が存在したことが明らかになった。

 会場では、須恵器など出土品のほか、門の柱を立てた築石の写真パネルを展示。新宮町で生涯を過ごした在野の博物学者・大上宇市(おおうえういち)が1908(明治41)年に残したスケッチや、城郭研究家の木内内則(ただのり)さん=神戸市北区=が描いた想像復元図なども並ぶ。

 古代の山城「鬼(き)ノ城」がある岡山県総社市からは、20分の1サイズの城門復元模型を借りて展示。義則課長は「朝鮮半島由来の技術が用いられている。城山城も似た姿だった可能性がある」と話す。

     ◇

 古代山城が廃れた平安時代には、亀山には山岳寺院があったとみられ、すずりや陶器が出土している。後に書かれた地誌「峰相記」や「播磨鑑(はりまかがみ)」には、この時代に盗賊が根城にしていたとの記述もある。

 室町時代に入ると、守護大名の赤松則祐(のりすけ)が1352(文和元)年ごろから築城を開始する。京都の東寺の荘園だった矢野荘(現在の相生市)から人夫を徴用したことが「東寺百合文書(ひゃくごうもんじょ)」から分かっている。

 築城過程が分かる中世山城は全国的にも珍しいといい、百合文書は2015年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産(現・世界の記憶)に登録されている。

 嘉吉(かきつ)の乱(1441年)関連では、赤松満祐(みつすけ)と6代将軍足利義教(よしのり)双方の署名が残る報恩寺奉加帳を展示。満祐が拝んだと伝わる毘沙門天像も実物を借り受けた。

 また、大手前大学史学研究所(西宮市)が航空レーザー測量で50センチ単位の起伏を再現した図も展示。スマートフォンでQRコードを読み取ると、同大のサイトにつながり、鳥の目になってさまざまな角度から城山城の痕跡を確かめられる。

 2月11日と23日に外部講師の関連講演会があるが、いずれも予約で満席。展示は3月8日までの午前9時~午後5時。火曜定休(2月23日は開館)のほか2月12、24日と3月1日は休館する。高校生以上200円、小中学生100円。

 たつの市埋蔵文化財センターTEL0791・75・5450

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