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赤穂市の元課長が加重収賄罪で起訴され、議会で陳謝する牟礼正稔市長=赤穂市役所
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赤穂市の元課長が加重収賄罪で起訴され、議会で陳謝する牟礼正稔市長=赤穂市役所
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赤穂市の元課長が加重収賄罪で起訴され、議会で陳謝する牟礼正稔市長=赤穂市役所

 公共事業の入札に絡み、2年間で3人もの職員が逮捕・起訴された兵庫県赤穂市。不正の連鎖を断てない市に対し、市民からは「汚職防止に本気で取り組んでいない。不正を黙認しているかのようだ」と怒りの声が上がる。今回、加重収賄罪で起訴された西川貞寛(ただひろ)被告(58)=懲戒免職=は、浄水施設の担当課長と係長を兼務。専門性が求められる技術職の担い手不足も、チェックが甘くなる要因として指摘されている。(坂本 勝)

 神戸地検は西川被告のほかに、森松工業(岐阜県本巣市)の社員3人を贈賄罪で起訴。西川被告は2020年3月に現金210万円を、同5月に8万円を勤務先の浄水場で同社社員から受け取り、工事2件の設計を同社に有利な内容に変えたとされる。県警の調べに、西川被告は「消費者金融から借りた金を返すため」と動機を説明し、同社側に自ら賄賂を要求したことを認めたという。

 西川被告がブランド物を好み、自宅に高級外車が並んでいることは庁内でも知られていた。一方で、「400万~500万円の借金を業者に申し込んでいる」「業者から封筒に入った物を受け取るのを見た人がいる」といった情報も市幹部に届くようになった。

 20年9月、藤本大祐副市長が本人を呼び出して繰り返し問いただすと、過去に缶ビールなどの詰め合わせを業者から受け取ったことや、業者への支払いに不適切な手続きがあったことは認めたものの、寄せられた疑惑については全面否定。このため、処分としては軽い訓告にとどまった。

     ◇

 西川被告は入庁40年目のベテラン。技術職として建設部などで公共事業に携わり、18年4月からは浄水施設の担当課長と係長を兼ねていた。市幹部は「土木職や電気・機械職といった技術職の層は薄く、先細りの状態。浄水場でも係長の適任者がおらず、現業担当を除くと、職場は経験の浅い技師と実質2人だけだった」と話す。

 さらにその浄水場は本庁舎から離れているため目が届きにくく、上司の部長も技術職から事務職に代わっていた。永石一彦上下水道部長は「今思えば、不正をしようと思えばできる環境だった」とチェック体制の甘さを認める。

 19年の職員2人の逮捕後、市は再発防止に向け外部委員4人らによる「法令遵守(じゅんしゅ)・入札制度等検討委員会」を設置。20年3月にまとまった提言書では、「組織として職員の倫理意識の改善」を求められた。

 西川被告が賄賂の210万円を受け取ったのはちょうどその頃とされる。検討委で委員長を務めた有田伸弘関西福祉大准教授は「チェックできなかったのか疑問点は残る」とし、一部とはいえ「職員の倫理意識の欠如はひどい」と嘆く。

 赤穂義士の古里で繰り返される汚職事件。信頼回復の道筋は、いまだ見えない。

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