スプリング8「科捜研の女」でも活躍 公開中の映画「劇場版」3月にロケ
2021/09/04 05:30
スプリング8でのシーン。山崎一さん演じる宮前守が科捜研の捜査に協力する((C)2021「科捜研の女 -劇場版-」製作委員会)
兵庫県佐用町光都にある大型放射光施設スプリング8が、3日公開の映画「科捜研の女 -劇場版-」に登場している。俳優の沢口靖子さんが主演を務めるドラマシリーズ初の劇場版で、劇中では事件の真相を探る解析の一部にスプリング8が協力する。施設を運営する理化学研究所(理研)は「スプリング8での鑑定がシリーズ内で言及されることは何度かあったが、映像に登場するのは初めて」と喜んでいる。(勝浦美香)
関連ニュース
「ブツに聞け」警察・鑑識ってどんな仕事? 1日に密着
元警部補の45歳女性が営む漫画喫茶 店名は「ホシノヒトミ」
復帰のクレバ号、早速お手柄 2度目の出勤日で行方不明の高齢女性を発見
「科捜研の女」は、1999年の放送開始から20年以上続く人気作品。京都府警の科学捜査研究所(科捜研)の法医研究員で主人公の榊マリコが、科学を武器にさまざまな事件の謎に迫る。2005年放送のシーズン6(新・科捜研の女2)では、マリコの上司で科捜研所長の宮前守がスプリング8への異動を報告し、「栄転」を祝福されていた。
劇場版では、世界各地で多発する科学者不審死の謎に科捜研が挑む。一連の事件には細菌が関連しているとみられ、マリコは、科捜研では見つけることのできない微物の鑑定を、スプリング8で技官として働く宮前に依頼する。
撮影は今年3月に「BL25SU」のビームラインであり、宮前役の山崎一さんらが施設を訪れた。実際の研究員らもエキストラで出演したという。山崎さんは映画のホームページで「実在する世界ナンバーワンの施設で撮影した、非常に貴重なシーンの出来上がりもとても楽しみです」とコメントを寄せた。
理研によると、スプリング8は1998年に和歌山市で4人が死亡した毒物カレー事件でヒ素の鑑定に使われて以降、さまざまな科学捜査に利用されており、現在は「法科学研究グループ」も設置している。「兵庫県警の科捜研とも密接に連携し、実際の事件の真相解明に貢献しているんですよ」と担当者はPRする。
映画は、JR姫路駅前のアースシネマズ姫路など全国の映画館で上映中。