海のスポーツを障害者らが体験 秋空の下、ボードに乗って海上へ
2021/10/03 05:30
特製のボードで遠浅の海に出る参加者ら=たつの市御津町黒崎
障害者がマリンスポーツを体験する「ユニバーサルSUPプロジェクト」が2日、兵庫県たつの市御津町黒崎の新舞子浜であった。安全装置を付けたボードの上で波に揺られた参加者は、秋空の下で晴れ晴れとした笑顔を見せた。
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同市のNPO法人「いねいぶる」が2019年、車いすに座ったまま行う潮干狩りとともに始めた企画。昨春からこの夏まで新型コロナの影響で中止していたが、ようやく再開した。
この日参加した6人からは、今春に障害の程度や海水浴の経験などを聞き取った。神戸芸術工科大学(神戸市西区)のユニバーサルデザイン研究室と協力し、横転を防ぐ「アウトリガー」や座椅子をボードに取り付けるなど、安全確保のための装置を開発した。
同県姫路市出身で3年前に脊椎を損傷し、車いす生活を送る大阪市の男性(27)は妻(28)とともに海上へ。「けがをしてから、またこんな風景と感覚を味わえるとは思ってなかった。本当に楽しい」と声を弾ませた。
同法人の宮崎宏興理事長は「今後も工夫を重ねて誰もが楽しい思い出をつくれるようにしていきたい」と話していた。(大山伸一郎)