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家族や支援者と万歳三唱で喜ぶ山口壮氏(中央)=相生市旭1(撮影・大山真一郎)
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家族や支援者と万歳三唱で喜ぶ山口壮氏(中央)=相生市旭1(撮影・大山真一郎)
2021年衆院選の兵庫12区で立候補した自民党前職の山口壮氏。住民らに向けて演説を行った=23日、宍粟市千種町岩野辺
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2021年衆院選の兵庫12区で立候補した自民党前職の山口壮氏。住民らに向けて演説を行った=23日、宍粟市千種町岩野辺
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2021年衆院選の兵庫12区で立候補した自民党前職の山口壮氏。第一声で支援者を前に力強く訴えた=19日、相生市旭1
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2021年衆院選の兵庫12区で立候補した自民党前職の山口壮氏。第一声で支援者を前に力強く訴えた=19日、相生市旭1
2021年衆院選の兵庫12区で立候補した自民党前職の山口壮氏。住民らに向けて演説を行った=23日、宍粟市千種町岩野辺
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2021年衆院選の兵庫12区で立候補した自民党前職の山口壮氏。住民らに向けて演説を行った=23日、宍粟市千種町岩野辺

 岸田内閣で初入閣し、小泉進次郎氏から環境相のバトンを受け取った山口壮氏。地元兵庫12区では早々と当選確実を決め、盤石の強さを見せるが、その経歴をみると、「変わり身の早さ」が際立つ。

 山口氏の地元は兵庫県の西部、人口約3万人の相生市だ。自民党ハト派の重鎮だった故河本敏夫・元通産相の地盤でもある。敏夫氏は河本派の領袖を務め、IHI(旧石川島播磨重工業)の企業城下町として栄えた街に大きな影響力を持っていた。

 その相生市を含む兵庫12区で、山口氏は当初は「非自民」を旗印に掲げた。立ち向かった相手は河本氏の三男・三郎氏。計5回の総選挙で激戦を繰り広げた。12区内の自治体には、河本父子に仕えた地方政治家が根を張っていた。現在でも、相生市長は敏夫氏の元大臣秘書官で、5回連続無投票当選。赤穂市が地盤の兵庫県議も三郎氏の秘書出身だ。

 山口氏と三郎氏の小選挙区での対戦成績は2勝3敗。だが山口氏は郵政民営化を争点に「小泉劇場」と呼ばれた、自公が圧勝した2005年にも比例復活を果たした。次の09年には大勝して三郎氏に比例復活を許さず、引退に追い込んだ。

 山口氏の強さの秘密は、変わり身の早さにある。外交官時代に知り合った新進党の小沢一郎氏に目を掛けられ、政治家を志した。所属する党派も計8回の選挙で5回変わっている。

 山口氏は民主退潮のムードが広がった13年に「限界を感じた」と離党届を提出。自民党二階派に「特別会員」として入会し、関係者を驚かせた。領袖の二階俊博氏は、同じ新進党に所属していた頃からの付き合いがあった。

 自民への接近に反発する地元県議らをよそ目に、14年の衆院選を無所属で当選。二階氏が会長を務める自民和歌山県連に所属した後、念願の兵庫県連入りを達成。17年の衆院選は自民公認として圧勝した。

 もう一つの強さが、「山口党」と呼ばれる党派を超えた強固な支持層だ。民主離党とともに労組関連の支持は離れたが、旧24市町に根を張る後援会組織が大きな原動力となった。高齢化が進んだとはいえ、結束力は健在だ。

 組織づくりの指南役として、山口氏の事務所が指導を受けているのが、元衆院議員の高橋嘉信氏だ。高橋氏は小沢一郎氏の秘書を20年以上務め「金庫番」と言われたが、小沢氏と決別。近年は自民議員らに助言しているという。

 その高橋氏から「小学校単位で組織を作れ」との助言を受け、すでに統廃合された校区も含め99校区単位に組織を分割。それぞれに責任者を置く「どぶ板」戦術を展開した。山口氏の初立候補から25年が経過し、古い支持者には物故者が増えている。今回は組織の若返りも図った。

 環境相として初入閣し、公務や遠方への応援で選挙区を離れる機会も多かったが、オンライン会議に慣れた若手の後援会員が「リモート個人演説会」を支援。山間部の小規模会場の客席には実際に支持者を動員し、山口氏本人は車中などからリモートで演説した。

 高齢の後援会幹部は「わしらにはできない芸当。今回ほど若手に助けられた選挙はない」と舌を巻く。山口氏の持論は、技術革新で雇用や産業を生み出す「イノベーション」。新旧の手法を織り交ぜて厳しい選挙戦を勝ち抜いた。(村上晃宏、直江 純)

【特集ページ】衆院選2021

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