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黄谷作品の再現に挑んだ桃井香子さん(左)と長棟州彦さん=桃井ミュージアム
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黄谷作品の再現に挑んだ桃井香子さん(左)と長棟州彦さん=桃井ミュージアム

 「幻の焼き物」とされた雲火焼の陶祖(とうそ)・大嶋黄谷(こうこく)(1821~1904年)の生誕200年記念展が、兵庫県赤穂市御崎の桃井ミュージアムで開かれている。一度は途絶えた雲火焼を復元させた「赤穂瀬戸内窯」の作家2人が、黄谷が残していたとみられる陶土を子孫から譲り受け、“元祖”の作品の再現に挑んだ陶器も並ぶ。(坂本 勝)

 2人は同ミュージアム館長の桃井香子(よしこ)さん(78)と長棟州彦(くにひこ)さん(74)。赤穂で鋳物師だった黄谷は江戸今戸焼の陶工・作根弁次郎に陶芸を学び、1852年に雲火焼を生み出した。だが、弟子に技法を伝えず、雲火焼は1代限りで途絶えた。

 夕焼け空のような窯変(ようへん)の色彩や文様が美しい雲火焼に魅せられた桃井さんと長棟さんは、1979年ごろから復元に取り掛かった。雲火焼に使われた土探しから始め、苦心の末、82年に成功すると、93年には赤穂雲火焼として県の伝統的工芸品に指定された。

 10月14日の黄谷生誕200年にちなみ、黄谷のやしゃごに当たる大島靖彦さん(77)と妻で書家の靖月(せいげつ)(本名・美代子)さん(71)=赤穂市=が陶土を寄贈。この貴重な土から、桃井さんは黒色の窯変が下部に生じた杓(しゃく)立てなど、長棟さんは黄谷が褒賞を受けた紋入りの水差しなどを再現。約20点を展示し、入れ替えもある。

 桃井さんは「二度と手に入らない土を、次代へ大切につなげたいと願った」と話し、長棟さんは「象牙色は再現が難しい。独自の技法を黄谷も弟子に伝えられなかったのでは」と振り返った。大島さんは「有効利用してもらい、黄谷も喜んでいると思う」と話した。

 記念展には黄谷や弁次郎らの作品、大島靖月さんの書入り陶板絵も並ぶ。来年3月14日まで。午前9時~午後4時。火曜休館。入館時は館内で使える500円の金券を購入。2階で開催中の記念展は鑑賞料が別途300円。11月13日と来年1月15日には雲火焼茶器での茶会(千円)も予定されている。桃井ミュージアムTEL0791・56・9933

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