塗り絵、めんこ…昭和のおもちゃ500点 地元の男性が収集、佐用町立図書館で展示
2021/11/13 05:30
買い集めた玩具約500点を出展した道上誠さん=佐用町立図書館
めんこや塗り絵、着せ替え人形の台紙など、1950年代の日本で親しまれたおもちゃを集めた「昭和レトロ玩具展」が兵庫県佐用町立図書館(同町佐用)周辺で開かれている。展示物は全て町内在住の道上誠さん(70)が出展し、20代の頃から買い集めた約500点が所狭しと並ぶ。「玩具も一つの文化。こんな時代があったんだと楽しんで見てほしい」と話している。
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佐用町出身の道上さんは高校卒業後、京都府の染色会社に勤務した。画家の竹久夢二や蕗谷虹児(ふきやこうじ)が描く絵本の挿絵が好きだったといい、古本屋へ通ううちに、片隅で安く売られていた紙製のおもちゃに目が行くようになった。かごいっぱいに入った、めんこやすごろく。懐かしさもあって、少しずつ買い集めた。
やがて、コレクター魂に火がついた。かつて遊んだ記憶をたどり、足りないものを探しては購入した。ある時は解体工の知人に頼み込み、作業を手伝う代償として、家屋から見つかった漫画本やおもちゃを住人から譲ってもらったこともあった。
収集品はいつの間にか500点を超えていた。今回の展示は図書館員との雑談がきっかけで実現したといい、数十種類のめんこや、熱にかざして絵を浮かび上がらせる「あぶり出し」、工作の台紙になるお菓子の箱も並べた。道上さんは「コレクションというほどでもないが、興味を持って見てくれる人がいるはず」と期待を寄せている。
28日まで(月曜、祝日は休館)。午前10時~午後6時。同図書館TEL0790・82・0874
(勝浦美香)