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本尊の阿弥陀如来像をささげ持つ源誓純住職=萬福寺
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本尊の阿弥陀如来像をささげ持つ源誓純住職=萬福寺

 兵庫県赤穂市加里屋の萬福(まんぷく)寺で、鎌倉時代に彫られたと伝わる本尊の阿弥陀如来像が本堂の改修工事に伴って仮御堂(みどう)の書院に移された。明治期の火事で焼けた本堂が82年前に再建された後、本尊の移設は初めて。書院に安置され、蓮如上人を描いた室町期の絵が掛かるそばで参拝者を優しく見守っている。

 老朽化で本堂の屋根瓦が破損し、雨漏りするようになったため、軽くて耐久性のあるチタン瓦に葺(ふ)き替える工事が10月に始まった。金属製の屋根などを手掛けるカナメ(宇都宮市)が素屋根で本堂を覆って屋根を解体。工事は2022年末まで続く。同社は興福寺(赤穂市北野中)や西光寺(高砂市米田町米田)などでも本堂をチタン瓦に葺き替えた実績がある。

 真宗大谷派の萬福寺は、蓮如上人が浄土真宗を普及させようと播州地域に遣わした高弟6人が建てた「播磨六坊」の一つ。本堂は1910(明治43)年に火事で焼け、39(昭和14)年に再建された。明治期の火事の際、迫りくる火の中から高齢の女性が本尊を持ち出し、命懸けで守ったと伝わる。

 本尊を移す「動座式」には約30人が参列した。読経や焼香をした後、本尊は源誓純住職から専門業者に手渡され、木箱に納められた。その後、寺の役員らが慎重に運び、書院へ安置した。参列者は間近で見られるようになった仏像に近寄り、改めて手を合わせた。

 総代長の後藤利彦さん(77)=同市=は「無事に工事が完了することを望む」と話した。源住職は「1954(昭和29)年に修理されたご本尊に続き、本堂も修復の運びとなり、本当にうれしく思う」と語った。本尊を本堂へ戻す「還座(げんざ)式」は23年春に催される。(坂本 勝)

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