冬の寒さが厳しさを増すとされる二十四節気の一つ「小寒」の5日早朝、兵庫県市川町沢の延寿寺で「寒水行」が始まった。県内外から檀信徒ら13人が集まり、無病息災などを祈りながら冷水を自身に浴びせて心身を清めた。節分の2月3日まで毎日続く。
同寺の開祖が近くを流れる市川で水行をしたことに由来し、約100年続くとされる伝統行事。
粉雪がちらつく午前5時、水行の開始を知らせる太鼓が鳴った。温度計は2度。下帯や腰巻きを身に付けた信徒らが岩で囲まれた水行場へ順に入り、手おけですくった井戸水を何度も頭からかぶると、体からは湯気が立ち上った。
参加した同町上田中の男性(62)は「寒さは気持ちで乗り切れる。家族の健康や平穏を願うと、身も心も引き締まります」と話した。(大山伸一郎)
