「なんでも鑑定団」で紹介、大石家の書状60通初公開 内蔵助らの直筆も 赤穂

2022/04/01 05:30

一般向けに初公開された大石家の書状=赤穂市立歴史博物館

 赤穂市立歴史博物館(兵庫県赤穂市上仮屋)は、赤穂義士を率いた大石内蔵助(くらのすけ)ら大石家の書状60通を収めた元禄(げんろく)年間の巻物「赤穂大石家文書巻」2巻を入手した。内蔵助と主税(ちから)親子ら直筆の下書きのほか、内蔵助や家族に届いた手紙など。若くして亡くなった主税の手紙は極めて珍しいという。同館は60通に上る大石家の書状は極めて貴重だとし、初公開している。(坂本 勝) 関連ニュース 「吉良邸に討ち入る」内蔵助の心情つづった手紙公開へ 赤穂 大石内蔵助ら赤穂義士が切腹の地、今は中学校 細川家の下屋敷跡が公開 赤穂義士、奥田孫太夫自筆の覚書公開 内蔵助や安兵衛とやりとり


 巻物はいずれも幅39センチで、長さは1・4メートル前後。かつて山口県宇部市の団体職員が保管し、テレビ東京系の番組「開運!なんでも鑑定団」で2002年末に紹介された。内蔵助の妻りく研究の第一人者で元兵庫県豊岡市郷土資料館長の故瀬戸谷晧(あきら)さんが03年に現地を訪れ、2巻を確認している。その後、所有者の手を離れたとみられ、赤穂市立歴史博物館は京都の古美術商から21年に購入した。
 書状の多くは墨で汚れ、一部は破れていた。大石家で習字の手習いに使われたとみられる。内蔵助直筆とみられる手紙が7通、長男主税(松之丞)は2通、次男祖錬(それん)(吉千代)は1通あり、下書きか書き損じで出されなかったようだ。大石家に届いた書状では、内蔵助宛てが20通、りく宛てが11通、内蔵助の家来宛てのものもあった。
 内蔵助の書いた1通は妻りくの父、石束源五兵衛(いしづかげんごべえ)に宛てたもの。参勤で江戸へ出発する日を確認し、出発、到着時にも知らせてほしいと頼んでいた。元禄12年ごろのものとみられる。主税が源五兵衛に宛てた年賀状2通もあり、年始祝いにさかな1種を贈ると書いていた。解読した同館の木曽こころ学芸員は「汚れはあるが、大石家の交友の広さを示す非常に貴重な資料。(元禄15年の)義士討ち入りの後、歴史的価値があると巻物に表装されたのでは」と話した。
 展示は8月下旬まで。高校生以上200円。小中学生100円。水曜休館。同館TEL0791・43・4600

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