「大化」年間に開山の寺で33年ぶり本尊開扉 神河・法楽寺
2022/05/07 11:55
33年ぶりの本尊の開帳前に行われた稚児行列=兵庫県神河町、法楽寺
兵庫県神河町中村の法楽寺で、本尊・十一面千手観世音菩薩(ぼさつ)立像が33年ぶりに開扉された。檀家(だんか)の子どもらによる稚児行列の後、参拝者は静かに手を合わせた。
関連ニュース
キハでGO!~東北から北条鉄道へ<4>亡き親友と夢見た光景 長駅のボランティア駅長・浦浜さん
兵庫で新たに617人感染 1カ月半ぶりに600人台 新型コロナ
白龍がいた景色~相生ペーロン伝来100年(2)中止の危機
同寺は大化年間(645~650年)に開山。鎌倉時代の仏教史書「元亨(げんこう)釈書」によると、枚夫(まいふ)長者という豪族が愛犬2匹を弔うため伽藍(がらん)を建立し、観世音菩薩立像を安置したという。本堂などは県指定文化財になっており、本尊は33年ごとに開帳。今年は3、4日に開扉された。
3日は、稚児衣装を着た子どもら約50人が僧侶と一緒に境内を練り歩いて本堂へ。本尊の扉が開かれると、高さ約150センチの観世音菩薩立像が姿を現し、僧侶たちが読経する中、参拝者たちは真剣な表情で拝んでいた。
新弘正住職(59)は「開帳が参拝者にとって良い機会になっていればうれしい」と話した。(村上晃宏)