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砥峰高原で研究方法などを話し合うブレンバヤルさんと藤原幸夫組合長(右)=神河町川上
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砥峰高原で研究方法などを話し合うブレンバヤルさんと藤原幸夫組合長(右)=神河町川上

 約90ヘクタールにススキが広がる兵庫県神河町の砥峰(とのみね)高原を拠点に、県立大学環境人間学研究科の博士課程で学ぶ中国・内モンゴルからの留学生、ボルジギン・ブレンバヤルさん(32)が「草原文化」に関する研究を始めた。地元の川上地区が住宅を提供し、研究活動を支援。今後、住民にインタビューし、草原にまつわる地域文化やその継承などについて、秋にも論文を発表する。(吉本晃司)

 ブレンバヤルさんは中国の草原地帯にある内モンゴル自治区出身。26歳で来日し、淡路市の県立淡路景観園芸学校などで学んだ後、同研究科の博士課程に進学した。淡路景観園芸学校時代から草原文化を研究していたが、もっと本格的な草原がある地域を探したところ、砥峰高原を知り、昨年10月、同高原の山焼きボランティアに応募。12月には担当教授とともに砥峰高原管理組合の藤原幸夫組合長(74)を訪ね、研究への協力をお願いした。

 若い留学生の熱意に、管理組合と神河町も全面協力した。住まいは川上地区が集会所を提供し、町は大学とインターンシップ協定を結んで受け入れ態勢を整えた。生活費は奨学金のほか、高原に通って草刈りや清掃をして同組合から賃金を得ている。車がなかったブレンバヤルさんのために、町職員が個人的にミニバイクを提供したという。

 ブレンバヤルさんによると、草原がある地域には草原の存在を前提にした独自の文化があり、地域によって多様という。しかし少子高齢化が進むと草原の維持や管理が難しくなり、文化も失われる恐れがある。この文化を保つ方法や砥峰高原にある草原文化の価値を探ろうと、近く住民らにアンケートやインタビューを行っていくという。

 藤原組合長は「高原の管理者は時期によって川上地区になったり県になったりしているが、かやぶき屋根の材料調達や山焼きは住民らが行ってきた。地元に住んでいると、それが文化ということに気付かない」と話し、ブレンバヤルさんの研究に期待。住民へのインタビューのタイミングや地域の伝統行事などについてアドバイスしている。

 ブレンバヤルさんは「内モンゴルでも若者が都市部に流出し、放牧文化が失われつつある」と話す。川上地区にどんな文化が培われているのかはまだ分からないが、「砥峰高原は山にある草原なので、内モンゴルの文化とは似ていないだろう」と推測。インタビューを分析し、秋にも日本の学会誌に論文を投稿したいという。将来は「できれば日本のほかの地域にも行き、草原文化の資料を作り、草原の研究者になりたい」と話している。

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