地域の魅力、児童がラジオで発信 全校生17人の長谷小、教室で番組収録 神河

2022/06/24 05:30

ラジオ番組の放送に向け、収録の練習をする児童=神河町長谷

 全校児童17人の兵庫県神河町の長谷小学校で、子どもたちが参加するラジオ番組「神河のこどもたち世界へ発信」の制作が進んでいる。児童が学校や地域の魅力などを自分たちの言葉で紹介し、教室で録音。番組は神戸市長田区のインターネットラジオ局「FMわぃわぃ」で放送される。初めての放送が26日に予定されており、子どもたちは心待ちにしている。 関連ニュース YouTube全盛の時代になぜラジオで発信? 地元の川、実はすごかった!?中学生が生き物調査で天然記念物と遭遇 「引き継いでくれる事業者があれば…」エフエムあまがさき閉局へ 地域に根差すアナログの魅力

(吉本晃司)

 ラジオ番組制作は、神戸情報大学院大学(神戸市)の社会人学生、木村雅代さんの研究の一環。昨年、同大学と神河町が連携協定を結んでおり、地域の活性化に情報通信技術(ICT)の活用が有効との仮説を検証するため、アナウンサーやラジオ番組制作の経験がある木村さんが、長谷小で研究を行うことになった。
 4月から同小で番組作りの出前授業を行い、子どもたちは自分の声が録音でどう聞こえるのか、どう話せば聞き手に伝わるのかを確認しながら話し方の基礎を学んでいる。9日にあった初めての収録では、子どもたちが長谷小や神河町の好きなところとその理由を事前に考えて文章にし、マイクの前で読み上げた。
 このうちのいくつかは26日の放送で使われ、30分の番組にまとめられる。収録は10、12月、来年1月にもあり、計4回放送。12月はFMわぃわぃのスタジオで収録する。木村さんもナレーションで参加。子どもたちが歌う長谷小の校歌や太鼓演奏の一部も披露される。
 初めての収録に臨んだ6年生の児童(12)は「聞こえやすいようにゆっくり話した。みんなに聞いてほしい」と笑顔だった。木村さんは「進学や就職で神河町から都市部に出た若者に聞いてもらい、その後、帰省の回数がどう変化するのかなどを調査したい。神河町の交流人口増加につながれば」と話している。
 放送はFMわぃわぃのウェブサイトで26日午前10時から。終了後もスマートフォンなどで聞くことができる。

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