認知症高齢者への接し方、絵本で分かりやすく 200冊を福崎町に寄贈 社会福祉法人の和田理事長

2022/08/16 05:30

絵本200冊を寄贈し、感謝状を受け取る和田泰子さん(右)=福崎町役場

 兵庫県福崎町と姫路市で高齢者福祉施設を運営する社会福祉法人ネバーランド福祉会(姫路市船津町)の和田泰子理事長が、認知症の高齢者への接し方を分かりやすく描いた絵本200冊を福崎町に寄贈した。(吉本晃司) 関連ニュース 「人生終わりや」泣き崩れた認知症の妻 記憶消える恐怖 【アーカイブ】老人ホームの人気副主任は元ホスト 家族が認知症かも…と思ったら? 医師「早めの薬で機能低下を緩やかにできる」


 絵本は、同法人に勤めたことがある介護支援専門員うえのみえこさんが出版した「いっしょにあるく」。介護者が「安全のため」と認知症高齢者を閉じ込めたり、当事者が話し終える前に勝手に話をまとめたりするのをやめ、自分で決めることを尊重し、相手の時間に歩調を合わせてほしい-とのメッセージを込めている。認知症という言葉を使わず、全てひらがなで書かれている。
 うえのさんは「こう生きたい、自分が決めたいという気持ちに、周囲が支援の手を差し伸べてほしい」と話し、和田さんは「みんながいつか通る道。若くて活躍された時もあるということを忘れないでほしい」と語っていた。
 「いっしょにあるく」は福崎町の図書館や学校園、公共施設などに置かれる。

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