<播磨びと>歌手兼ダンサー・Comyさん(31) 共感生む本音を歌詞に
2022/10/12 05:30
歌手兼ダンサー・Comyさん
8月末、兵庫県姫路市内の地域イベント特設ステージ。カラフルな光に照らされ軽快な音楽が響く中、約150センチの小柄な体が躍動した。激しく踊りながらも、浮かべた笑顔から飛び出す伸びのある歌声は、力強い。内面をさらけ出した歌詞は観客の共感を生み、拍手が自然と湧き起こった。
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姫路市で生まれ育った。幼い頃から歌手への憧れがあり、高校を卒業したばかりの19歳のとき、ボーカル教室の門をたたき夢への一歩を踏み出した。
教室の発表会で音楽イベント関係者に声をかけられ、参加するようになった。ピーク時には週末ごとにステージをこなした。活動の幅を広げようとダンスレッスンを受け始め、4年前からは本格的に楽曲制作にも取り組む。
これまでにCDや音楽配信サービスで計8曲を世に出した。そのうちの1曲に、月経前に心身に出る不調「月経前症候群(PMS)」を題材にした歌がある。ひどい腹痛や憂鬱(ゆううつ)な気持ちに悩みながらも、人になかなか相談できなかった思いを歌詞に込めた。他の楽曲でも同様に、口にしにくい本音を赤裸々に歌う。
「私と同じ悩みを抱えている人がきっといるはず」と、孤独感を抱く人に共感が生まれるような楽曲制作を続ける。現在はダンススクールも運営しながら、教室の仲間たちとステージに立つことも。「姫路から全国へ、仲間と一緒に楽曲を発信していく。その曲を聞いた人を元気づけられたら、みんながハッピーでしょ」
(森下陽介)