医療事故相次ぎ8件→学会は11件指摘 赤穂市民病院脳神経外科の認定を停止 専門医の研修できなくなる
2022/10/29 05:30
赤穂市民病院=赤穂市中広
赤穂市民病院(兵庫県赤穂市中広)は、男性医師(依願退職)による医療事故が相次いだ脳神経外科について、日本脳神経外科学会(理事長・宮本享(すすむ)京大病院長)から専門医指定訓練施設の認定を停止されたことを明らかにした。同病院は「研修ができなくなるため、認定を受けようとする医師が当院に派遣されなくなる」と懸念している。
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同病院によると、認定停止の期間は設けられていない。同病院から1月以降、事故を巡る資料を受けた学会は、認定停止の通告書を8月19日付で送付。同書で「医療安全管理体制など医療安全教育上の懸念事項がある」とした。認定されていない医療機関に医師が勤めても研修期間に算定されないという。
再認定は「医療安全管理体制の整備や医療事故が連続した当時の問題点を総括すること」が条件という。学会は総括すべき事故を11件とし、同病院が認めた医療事故8件(うち1件は医療過誤)のほか、予後の経過が良くないと前院長が会見で話した3件も含めた。
(坂本 勝)