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最先端の研究機関が集まる神戸医療産業都市。市民には遠い場所?=神戸・ポートアイランド
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最先端の研究機関が集まる神戸医療産業都市。市民には遠い場所?=神戸・ポートアイランド

 12日投開票の兵庫県議選、神戸市議選で、「神戸医療産業都市」についての訴えが低調だ。先端医療の研究・開発拠点や病院が集積し、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った再生医療などは神戸の都市力を高める切り札ともされるが、「内容が難しいのか、有権者の受けはいまひとつ」(候補者)。一方で、同都市で進む規制緩和に慎重な医師会の存在もあり、推進派の候補者も大きく取り上げにくい事情があるようだ。(藤森恵一郎)

 検討開始から16年。神戸・ポートアイランド2期の同都市は、新たなステージに入った。

 昨年、兵庫県は国の国家戦略特区に指定を受けた。同都市を軸とする医療産業分野では、目の病気の再生医療拠点「神戸アイセンター(仮称)」の整備などが注目を集める。

 昨年11月に開院した神戸国際フロンティアメディカルセンターの田中紘一院長は「質の高い医療を提供し、海外から患者に来てもらうことは成長産業につながり、市民にも還元できる」と話す。「神戸は京都などに比べ、医療の取り組みで後れを取っている」と指摘し、地元が一丸となる必要性を説く。

 神戸市議選の現職候補は「神戸経済を活性化するには、市が本腰を入れて大胆に規制改革を進めなければならない」と訴える。ただ、有権者の反応はいまいち。「難しい話なのか、なかなか聞いてもらえない。室内で時間に余裕があるときに話すようにしている」

 一方、大胆な規制緩和には反対意見も根強い。

 同市医師会の置塩隆会長は「特区のすべてに反対ではない。医療機器の開発や創薬などの規制緩和は進めるべきだ」としながら「国民皆保険制度を崩すような動きにはストップをかける」。

 同市議選の別の現職候補は「外国人患者が増えると、地域の患者さんが医療を受けにくくなる恐れがあるなど、実感を得やすいような話題を取り上げている」と話している。

 国家戦略特区 地域を限定して規制を緩和し、国内外の企業の投資や人材を呼び込んで、経済活性化につなげる制度。国の成長戦略の柱に位置づけられる。2014年3月、兵庫県、大阪府、京都府が「関西圏」として指定を受けた。神戸医療産業都市の特区事業には、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って難病を克服する再生医療の実現や、革新的医薬品の開発などが盛り込まれている。

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