兵庫県知事選
6月15日告示 7月2日投開票
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高台から地区を見渡す梶浦廣人さん。「ええとこなんやけどな」とつぶやいた=宍粟市一宮町倉床
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高台から地区を見渡す梶浦廣人さん。「ええとこなんやけどな」とつぶやいた=宍粟市一宮町倉床
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 加速する人口減少への対策は、7月2日投開票の兵庫県知事選での争点の一つ。人口流出した過疎地で候補者の姿を見掛けることはなく、住民らは「実態を見てほしい」と訴える。昨年4月に近くの小学校が閉校し、同7月の参院選で地区内に投票所がなくなった宍粟市一宮町倉床(くらとこ)を訪れ、現場の課題を見つめた。(阪口真平)

 同地区は揖保川源流近くの山間部にあり、45世帯96人が暮らす。高齢化率は44%で、自治会長の梶浦廣人さん(67)は「5年もすれば50%は超える」とみる。

 地区内の投票所がなくなり、知事選でも投票には5キロほど離れた別の地区まで行かなければならない。頼みは午前と午後に1往復ずつの送迎バス。梶浦さんは「選挙カーが回ってくるのも難しいんじゃないか」と諦め口調だ。

   ■   ■

 各候補者は人口減少対策として、高校卒業までの医療費無料化、企業活動の活発化や若者の就職促進などを前面に出す。同地区で製麺業を営む田中祐樹さん(31)は「どれも都会に人を呼び込むためのもの。自分たちのことを言われている実感はない」と漏らす。

 田中さんは同地区で生まれ、3人の子どもを育てる。祖父から受け継いだ製麺工場を2014年に建て替えた。12人いた同級生は次々と地元を去り、子育てするのは田中さんだけ。自身も通った市立繁盛小学校は閉校し、小学1年の長女は3校が統合してできた一宮北小までバス通学。「仕事がなければ、ここには残れていない」と明かす。

 「Uターンするにも(親が亡くなるなどして)実家が地元にない人も多い」と梶浦さん。地区内を走る県道は中央線のない区間が何カ所もあり、市中心部に出るのでさえ45分ほどかかる。

 地区から車で約10分の距離のスーパーは客の減少のため閉店を決め、日々の生活を守ることが課題に。空き家も増え、梶浦さんは「何も手を打たないと地区がすぐに消滅してしまう。定年を迎えた高齢者らにも住んでほしい」と話す。

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 県には過疎地を支援する施策もある。例えば、住民が集まる拠点を整備するための助成金制度「『がんばる地域』交流・自立応援事業」。倉床地区でも検討したが、申請するための書類作成やプレゼンテーション(提案)をする人材さえ乏しく、利用できなかった。

 梶浦さんは、こうした事業を共に進めるための人材支援も行政に求めたい考え。「行政と住民が頻繁に顔を突き合わせれば、制度も利用しやすくなるのではないか」と提案した。

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