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アフリカや米国出身など多彩な国の人材が集まるアイクラフト=神戸市中央区京町
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 日本で働く外国人が増え続けている。厚生労働省によると、昨年10月末時点の調査で約146万人を数え、6年連続で過去最多を更新。4月には改正入管難民法が施行され、今後5年間で最大34万5千人の外国人労働者の受け入れが見込まれる。共生にはどんな施策が必要か-。21日投開票の参院選では各党とも関連の公約を掲げており、多様な人材を求める企業や来日した従業員らは論戦を注意深く見守っている。(末永陽子)

 神戸市中央区に本社を置き、システム開発を手掛けるアイクラフト。東京支店も含め、6カ国13人の外国人が技術者などとして働く。出身地はモンゴルやベトナム、チュニジア、フランスなど多彩だ。

 会議では、英語や日本語が入り交じった会話が飛び交う。書類や契約書は日本語と英語で併記。イスラム教徒の社員が、勤務時間中に礼拝で職場を離れることも認められている。

 日本ではIT分野の人手不足が深刻化し、同社も2017年ごろから外国人雇用を増やした。頼ったのはモンゴル出身の元社員。退職し母国で人材派遣業を起こしていたため現地で日本語とIT技術を学んだ若者の紹介を依頼した。待遇は日本人と同等。その条件が口コミなどで広まり、求人を出さなくても多国籍の人材が集まるようになった。

 「海外には英語力とIT技術の両方を備えた即戦力が多い」と山本裕計(ひろかず)社長(51)。外国人の能力を生かせるよう、外資系企業のシステム運用や新分野への参入を進めてきた。「他国に比べて、日本は外国人が働く上でさまざまな規制が多い」とも指摘し、改善を求める。

 「少子高齢化が進み、外国からの労働力に頼らざるを得ない」とするのは、播磨地域の部品メーカー。数年前からベトナム人実習生十数人を受け入れる。

 4月施行の改正入管難民法は、外国人が就ける仕事を専門職などから単純労働分野にも広げた。政府は「移民政策ではない」として原則、定住は認めないが、来日する外国人労働者は地域で共に生きる一員。同メーカーの役員は「参院選では移民政策にまで踏み込んだ議論を」と訴える。

 実習生の男性(22)は「センキョ? 難しいことは分からない。でも、もっと外国人が暮らしやすい社会になってほしい」と流ちょうな日本語で語った。

   ◇

 昨年10月末時点で約146万人に上った外国人労働者。兵庫県では約3万4500人を数え、全国で8番目に多い。国内全体でみると08年には約49万人だったため、この10年で3倍に増えた計算になる。

 一方、少子高齢化で国内の働き手は減少し、企業の人手不足感は一層高まっている。民間調査会社「帝国データバンク」が4月に行った調査では、正社員が不足している企業は50・3%で、4月調査では過去最高を更新した。

 ただ、外国人技能実習制度では、賃金未払いや違法な長時間労働が問題化。実習生を企業にあっせんし、指導するはずの「監理団体」が現地のブローカーや企業と結託し、多額の授業料を要求するケースもあり、課題は山積している。

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