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斬新なデザインで効果を上げた“目力看板”=神戸市中央区御幸通8(同市提供)
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斬新なデザインで効果を上げた“目力看板”=神戸市中央区御幸通8(同市提供)
駐輪禁止を呼び掛けるステッカーとミラー看板が置かれた歩道=神戸市中央区三宮町1
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駐輪禁止を呼び掛けるステッカーとミラー看板が置かれた歩道=神戸市中央区三宮町1

 効き目重視か、見た目優先か-。神戸・三宮の放置自転車対策をめぐり、神戸市が模索を続けている。2年前に試した“目力看板”は抑止力は絶大だったものの、親子連れらから「怖すぎる」との批判も。一方、今年11月から始めた社会実験では、路面のキャラクターシールが一定の効果を上げるが、平然と止める人もちらほら。市は「一つに絞らず、場所に応じた使い分けを探りたい」とする。(竹本拓也)

 会社員や観光客が行き交う三宮センター街東口前。「犬のおまわりさん」をイメージしたキャラクターのシールが「NO!NO!そことめたらあかん」と路面で訴える。市の公募で、6事業者の提案から選ばれた。

 駐輪しようとする人の“良心”に訴えるため、本人の顔が映るようにミラー看板5基を設置。近くの駐輪場を案内する地図も掲げる念の入れようだ。

 市道路部計画課によると、このエリアの放置自転車・単車は、平日昼間平均で約40台から約30台に、土日・祝日は約60台から半減した。そのため、さらに効果を検証しようと、当初1カ月だった実験期間を今月25日まで延長した。

 ただ“目力看板”と比べると、インパクトも効力も控えめなことは否めない。市は2013年度、神戸国際会館南側に実際の人の目元を拡大プリントした看板を設ける社会実験を実施。見た目の迫力に反発もあったが、放置自転車はほぼゼロになり、看板撤去後も効果が続いたという。

 今回は駐輪されやすいエリアをステッカーで区切って強調しているため、逆に「駐輪OK」と勘違いされている可能性もある。日本語の読めない外国人の駐輪も「想定以上」といい、「国際都市のもてなしとして多言語表記が必要だった」(同課)と反省する。

 今後はほかの手法なども検討していく方針で、同課の担当者は「“目力看板”は裏通り中心、観光客が多いエリアはソフト路線を選ぶなど、ベストな組み合わせが見つかるはず」としている。

各自治体、相次ぐ駐輪場新設

 駅前にあふれる放置自転車は景観を損ねる上、ベビーカーや車いす、緊急車両などの通行も妨げかねない。根本的解決は難しいものの、各自治体はあの手この手で対策に乗り出している。

 内閣府の2013年度全国調査で、市町村別の放置車両数が10番目に多かった神戸市。ここ2年間でJR三ノ宮-元町駅周辺に7カ所(約650台分)の駐輪場を確保した。いずれも止めてから一定時間は料金を無料にして利用を促している。

 西宮市は5年前、県内初の立体式地下駐輪場(414台)を阪急西宮北口駅前に導入。姫路市も昨年度、JR姫路駅周辺に約600台分を新設した。

 阪急伊丹駅周辺の放置自転車がピーク時に千台を超える伊丹市では、11月から市営駐輪場利用者にポイントを付与。1ポイント1円として飲食店などで利用できるようにしたところ、これまでに約4300枚のポイントカードが発行されたという。

 また、神戸や大阪の商店街では、子どもが手書きした啓発ポスターを活用し、大人に駐輪をためらわせる手法も採り入れている。

 神戸大大学院経営学研究科の正司健一教授(交通経済)は「放置自転車はなくならないという“性悪説”に立たず、地元住民や警察などと一緒に取り組むという雰囲気づくりが行政に求められる」と指摘する。(竹本拓也)

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