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 2001年施行の改正少年法で、検察官送致(逆送)の可能な年齢が「16歳以上」から「14歳以上」に引き下げられて以降、15年間に逆送された14、15歳は全国で17人だったことが分かった。この間、殺人容疑で家庭裁判所に送致された14、15歳は29人いたが、逆送されたのは2人。傷害致死容疑では95人中5人で、逆送率はともに1割を下回った。

 1997年に神戸市須磨区で5人の小学生が襲われ、当時14歳の少年が逮捕された連続児童殺傷事件から今年で20年。事件以降、少年法は厳罰化の流れをたどってきたが、14、15歳については更生、保護を重視する司法の姿勢がうかがえる。

 少年事件では通常、検察側から送致された少年について家庭裁判所が調査し、審判で対応を決定。事件の内容や少年の状況によっては検察側に再び送致(逆送)される。その後は原則として起訴され、成人同様に公開の刑事裁判を受ける。

 司法統計によると、01~15年に逆送された少年は全国で計4270人(道交法違反など交通事犯は除く)。兵庫県内をカバーする神戸家裁管内では254人だった。各家裁の年齢別逆送数は公表されていない。

 全国では18、19歳が3690人と約86%を占め、16、17歳は13%の563人。14、15歳を含めた全体の非行内容では窃盗(914人)や傷害(547人)、強盗致傷(299人)が多かった。年ごとの人数は減少傾向にあり、01年の488人に対し、15年は135人だった。

 同じ改正により、16歳以上が故意に人を死なせた場合は「原則逆送」とすることも規定され、殺人事件では16~19歳の180人中99人(55%)▽傷害致死事件では378人中204人(54%)▽強盗致死事件では105人中75人(71%)-が逆送された。

 それ以前の5年間(96~00年)の逆送率は、殺人=28%▽傷害致死=10%▽強盗致死=54%-で、いずれも改正後に上昇。14、15歳とは異なり、16歳以上では厳罰化の傾向が示された。(田中陽一、鈴木雅之)

【年少事件、家裁が丁寧に対応】少年司法に詳しい神戸学院大の佐々木光明教授の話 14歳と19歳では事件に対する理解や認識に差があり、15歳以下の年少少年に対し、家庭裁判所が事件の背景や更生に向けたステップの観点からより丁寧に対応していると言える。一方、少年が逆送され刑事裁判になると、犯罪事実が重視されて重罰化しがちだ。16歳以上の逆送率からは厳罰化がうかがえるが、少年の更生にはその成育歴や性格などにも目を向ける必要があるだろう。

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