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例年にない高値が続くイカナゴのシンコ=神戸市兵庫区東山町1(撮影・中西大二)
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例年にない高値が続くイカナゴのシンコ=神戸市兵庫区東山町1(撮影・中西大二)

 瀬戸内に春を告げるイカナゴのシンコ(稚魚)漁が大阪湾と播磨灘で解禁されてから17日で10日。例年なら値段が安くなる頃だが、漁獲量が伸び悩み、神戸市や兵庫県明石市内の店頭では1キロ当たり3千円を超え、4千円になることもあるという空前の高値が続く。量を確保できずに中止に追い込まれた催しもあり、買い物客や漁業関係者らは頭を抱えている。(末永陽子、奥平裕佑、森 信弘)

 神戸市兵庫区の東山商店街は連日、くぎ煮の材料としてシンコを買い求める客であふれる。16日には1キロ2500~3500円で売る鮮魚店が目立ったが、ある店は「昨年の今ごろは2千円以下だった」と振り返る。

 同区の主婦(68)は「くぎ煮を長年作ってきたが、こんなに高いのは初めて。もう高級魚やね」と目を丸くした。

 明石市の魚の棚商店街でも同日、大半の店が1キロ3500~4千円で販売。それでも、すぐに売り切れた店があり、大阪府吹田市の女性(82)は「毎年明石で買っているけど、シンコがこんなにもないとは。出直すか、もう今年は炊くのをやめるか…」と途方に暮れていた。

 姫路市の坊勢(ぼうぜ)漁業協同組合は、18日に開催予定だった「いかなご祭り」を中止。「祭りに必要な量を確保できない。春の風物詩だが、断腸の思いで決めた」と嘆く。

 不漁について、兵庫県立農林水産技術総合センター水産技術センターは「サワラなどイカナゴを捕食する魚の増加や、播磨灘の水温上昇で冷水を好むイカナゴの産卵が抑えられていることが背景にある」と指摘。また「親魚の餌になるプランクトンの減少などもあるかもしれない。漁獲による影響も考えられる」と話す。大阪府立環境農林水産総合研究所も「親魚を取り過ぎず、翌年まで残すことが大切だ」とする。

 さらに姫路市内の水産加工会社は、個体数の減少を理由に伊勢湾での禁漁が2年連続で決まったことを挙げ、「全国的な需要と供給のバランスが崩れ、希少価値が高まっているのでは」とみる。

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