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「サンタ列車」などの貸し切り列車運行などで存続に取り組む北条鉄道=2016年12月8日、加西市
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「サンタ列車」などの貸し切り列車運行などで存続に取り組む北条鉄道=2016年12月8日、加西市

 1987年の国鉄分割・民営化前後に、第三セクターとして再出発したローカル線。兵庫県内を走る北条鉄道(加西市-小野市)と智頭急行(鳥取県智頭町-兵庫県上郡町)の2社の経営は今、明暗がはっきりと分かれている。それぞれ生き残りを懸け、あの手この手。「地域の足」を守るため、地元一体で取り組む。(河尻 悟、敏蔭潤子)

 厳しい環境に置かれるのは北条鉄道。85年4月、国鉄から事業を継承した。北条町駅(加西市)から粟生(あお)駅(小野市)までの計13・6キロで8駅ある。

 慢性的な経常赤字からの脱却に向け、市民も巻き込んだ経営改善に取り組む。ボランティア駅長の公募やサンタクロースと過ごす「サンタ列車」のほか、宴会ができる「おでん列車」などの貸し切り列車も運行する。ハード整備では、駅舎整備や水洗トイレ設置を進める。

 努力は一定の効果を上げ、ピークの92年度に約5300万円あった経常赤字は、2015年度に約1200万円まで減った。赤字を補てんする加西市の担当者は「廃止による地価の下落を防ぎ、観光資源としての価値もある」と路線維持に協力的だ。

 ただ、黒字化は見通せないのが現状。全区間が単線のため、1時間1往復しか運行できないからだ。佐伯武彦・同鉄道副社長は「便数を増やせば、客を上積みできる」とし、中間駅をすれ違い運行できるよう改修することも検討している。

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 対照的なのが、94年度に開業した智頭急行で、98年度以降、黒字経営を維持し、15年度は約4億3700万円の経常黒字。国鉄転換三セクではトップクラスの収益を上げる。

 強みは、大阪や京都につながる特急の運行。同社によると、15年度の旅客運輸収入は13億7200万円で、その約9割は特急の売り上げが占めている。

 課題もある。特急の乗車人数約89万人に対し、普通列車は約23万人と約4分の1にとどまる。そんな中、県内公立高校の学区再編で、沿線にある佐用高校への通学区域が広がり利用者が増加。15年度の普通列車乗車人数は前年度比で7・4%にまで増えた。

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