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香住とジオパークの間に手書きの「・」が加えられたのぼり=兵庫県香美町香住区
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香住とジオパークの間に手書きの「・」が加えられたのぼり=兵庫県香美町香住区
香住とジオパークの間に手書きの「・」が加えられたのぼり=兵庫県香美町香住区
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香住とジオパークの間に手書きの「・」が加えられたのぼり=兵庫県香美町香住区
前回大会ののぼり。「・」はない=兵庫県香美町香住区
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前回大会ののぼり。「・」はない=兵庫県香美町香住区
前回大会のスタート時。アーチに書かれた大会名に「・」はない=兵庫県香美町香住区(2016年4月)
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前回大会のスタート時。アーチに書かれた大会名に「・」はない=兵庫県香美町香住区(2016年4月)

 第4回の開催が22日に迫る兵庫県香美町香住区の「香住・ジオパークフルマラソン大会」。日本海の絶景や賞品の海の幸が毎年人気で、今年も全国から約2300人が参加を登録している。だが実は今回、大会名が微妙に変わった。「香住」と「ジオパーク」の間に「・」が加えられたのだ。その背景には関係者による、ある忖度(そんたく)があった。

 漁業が盛んな町の魅力をPRしようと、住民有志が2014年から始めた同大会。大会名にあるジオパークとは、京都、兵庫、鳥取の日本海側3府県にまたがる「山陰海岸ジオパーク」のこと。このエリアは10年に世界ジオパークに認定され、香美町を含む各地でツアーや景観保護などの活動が盛んに行われている。

 大会名を変更したのは「香住ジオパーク」が、国内の関係団体でつくるNPO法人「日本ジオパークネットワーク(JGN)」(東京)の申し合わせ事項に抵触しているのでは、と住民らから指摘されたため。その根拠は「ジオパークの名称を使えるのは、認定された地域だけ」という部分だ。山陰海岸ジオパーク推進協議会(事務局・但馬県民局)はこれを踏まえ、「エリア内の特定の場所だけをジオパークと表記しない」と方針として定めていた。

 規模が大きい大会だけに、指摘を無視するわけにもいかず、大会実行委員会は同推進協議会と相談し、間に「・」を入れることで批判をかわすという苦肉の策に出た。香住とジオパークは「・」で分割されている、という理屈だ。

 大会が始まる前、当時の町と県の担当者の了解を得て名前を決めたという田村高春・実行委員長(65)は「香住とジオパークを一度に宣伝できるいい大会名なのに」と憤るが、「まあええわ」と切り替えも素早い。町内に設置したのぼり約150本には、手書きで「・」を加えてどうにか乗り切った。

 しかし実はこの“騒動”、そもそもJGNは「問題なし」という見解だったという。事務局は「住民の活動に水を差すつもりは全くない。ジオパークの名前を使って地域を盛り上げてくれるのはありがたいことで、後援依頼があれば応じたいくらいですよ」と笑って答える。

 JGNによると「申し合わせ」は、認定されていない地域がジオパークを名乗るなど、誤解を与える事例を防ぐための「お願い」の意味合いが強く、罰則規定もないという。

 ちなみにのぼりには、「・」が抜けているものがちらほらと残る。走りながら探してみるのも面白いかもしれない。(黒川裕生)

 【山陰海岸ジオパーク】山陰海岸国立公園を中心に、京都府京丹後市から鳥取市までの東西約120キロ、南北最大30キロの地域。大陸から分かれ、日本列島が形成された過程が確認できる貴重な地質遺産で、玄武洞(豊岡市)や湯村温泉(兵庫県新温泉町)、鳥取砂丘(鳥取市)などが代表的な見どころとして知られる。

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