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 共謀罪の趣旨を盛り込んだ「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案を巡り、兵庫県内の地方議会では廃案や慎重審議を求める請願、陳情が1件も可決されていないことが、各議会事務局への取材で分かった。

 改正案は「市民の監視につながる」との懸念が根強く、憲法が規定する「個人の尊重」などに反するという指摘もある。開会中の国会で最大の対決法案とされるが、“護憲勢力”の退潮も相まって地方議会での議論は低調だ。

 県と県内41市町の議会事務局に確認したところ、加古川市と高砂市、香美町、新温泉町の4市町議会には今年2月、住民側から請願などが提出されていた。「内心に踏み込んで捜査する共謀罪は憲法違反」「相談・計画しただけで処罰するのは現代版の治安維持法」として改正案に反対する考えが示されていたが、いずれも不採択だった。

 残る38議会には住民側からの請願などはなく、議会側が主導して政府に見直しを求める動きもなかった。

 衆参両院の事務局によると、全国では少なくとも38自治体の議会が共謀罪関連の意見書を可決。東京都国立市など多くが改正案に反対し、三重、宮崎の県議会は慎重審議を求めた。兵庫県内では、旧社会党系など“護憲勢力”が国会議員、地方議員ともに激減した影響が出た格好だ。(田中陽一、段 貴則)

【共謀罪】日本が2000年に署名した国際組織犯罪防止条約は「重大犯罪の合意」などを犯罪化するよう求めており、政府はこれを根拠に03~05年、共謀罪を新設する組織犯罪処罰法改正案を3度にわたって国会に提出。適用対象が曖昧で、600以上の犯罪を実行前に処罰できるようになるとして批判が強まり、いずれも廃案となった。今国会に提出された改正案では、適用対象を「組織的犯罪集団」とし、現場の下見など犯罪の「準備行為」を構成要件に加えている。

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