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浦野晃一さん(手前)と北横岳登山を計画している(左から)是川雅秀さん、浦野明美さん、久留宮康之さん=高砂市神爪
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浦野晃一さん(手前)と北横岳登山を計画している(左から)是川雅秀さん、浦野明美さん、久留宮康之さん=高砂市神爪

 難病で人工呼吸器を外せない浦野晃一さん(31)=兵庫県高砂市=が、登山に挑戦し続けている。家族や恩師らが、山頂の雄大な自然を体感してほしいと「無謀夢見(ゆめみ)隊」と称して支援。浦野さんを担架に乗せ、この15年で高山や名所など十数カ所を訪れた。9月には八ケ岳連峰の北横岳(長野県、2480メートル)に挑む。(辰巳直之)

 浦野さんはウェルドニッヒ・ホフマン病(乳児脊髄(せきずい)性筋萎縮(いしゅく)症)で、呼吸停止などの恐れがあるため生後5カ月から人工呼吸器を着ける。全身にまひがあるが、わずかに動く眼球で意思表示する。

 2002年、浦野さんの加古川養護学校高等部進学を機に、母明美さん(55)と中等部の恩師是川(これかわ)雅秀さん(51)=兵庫県加古川市=が地元の高御位(たかみくら)山を一緒に登りたいと呼び掛けた。いなみ野特別支援学校元教諭で、登山経験が豊富な久留宮(くるみや)康之さん(71)=同県稲美町=を隊長に、夢見隊を結成。同年4月、浦野さんを担架に乗せ、約10人で高御位山に登った。

 その5カ月後には信州の乗鞍岳の富士見岳(長野・岐阜県、2817メートル)に登頂。その後も毎年のように高山や名所を訪ねている。

 車やリフトなどで高所まで行き、そこから数人が交代で担架を担いで登る。浦野さんの体重は約30キロだが、呼吸器などを含めると担架の重さは40キロほど。「絶対につまずけない。緊張感がある」と是川さん。浦野さんの体調管理に注意を払い、綿密な登山計画を練る。

 以前、宿泊先の山小屋で呼吸器のバッテリーを充電できずに困ったことがあり、電源確保には気を使う。

 登山ごとにボランティアを募る。最大50人が同行したこともある。明美さんは「下山後、来年も行こうと言ってくれる。本当にありがたい」と語る。

 今回は9月16日に加古川市を出発。北横岳ではロープウエーで2240メートル地点まで上がり、そこから約1時間半かけて山頂を目指す。久留宮さんは「山頂では呼吸が強くなり、心と体のバランスが良くなっている」と感じるそうだ。是川さんも「一緒に登ることでみんなの心が一つになる。達成する喜びを味わえる」と目尻を下げた。

 夢見隊は今回の参加者を募集中。浦野明美さんTEL090・4277・7106

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