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篠山市内にある県立丹波並木道中央公園。最寄り駅はJR丹波大山駅で、「丹波市にある公園」と勘違いしている人も多いという=篠山市西古佐
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篠山市内にある県立丹波並木道中央公園。最寄り駅はJR丹波大山駅で、「丹波市にある公園」と勘違いしている人も多いという=篠山市西古佐

 兵庫県篠山市が、市名を「丹波篠山市」に変更する方向で本格的な検討を始めた。4月に日本遺産に認定された丹波焼や丹波栗など、篠山市の特産品が丹波市でつくられているとの誤解があるとして2月以降、市商工会などが変更を要望したのが契機となった。酒井隆明市長は、現場でどのような誤解や混乱が生じているか調べるよう指示。市議会や市内の団体と協議し、市制20周年となる2019年までに結論を出す方針。(安福直剛)

 市町村制度に関する調査・研究を行う公益財団法人国土地理協会によると、合併や市制への移行で自治体名を変えることはあるが、篠山市のような事情で変更が実現すれば全国的にも異例という。

 「丹波」は本来、兵庫県と京都府にまたがる旧丹波国の地域を指す。「丹波篠山」は「丹波地域の篠山」を表す名称で、篠山市では観光協会やJAなどが広く使っている。だが04年に丹波市が誕生し、丹波が付いた特産品、施設、事業が、「丹波地域」か「丹波市」のどちらを指すのか混乱が生じているという。

 市名変更を巡っては過去にも持ち上がったことがあり、有識者らの検討委員会が14年、「市名変更よりもブランド力向上を」などとして報告書を提出し、いったんは収まった。しかし市制20周年を前に議論が再燃し、今年2月には市商工会とJA、観光協会が、4月には丹波栗の生産者でつくる振興会が市名変更を市や市議会に要望した。

 市の影響調査でも、篠山市を目当てにした観光客が、丹波市に誤って行く事例などを確認。誤解を解消し、特産品や観光などをPRしやすくするため、市名変更の検討を始めた。一方で、電算システム改修などの経費や丹波市への配慮が必要な点、篠山市民や市内企業の混乱も想定されるため、市議会や商工会などと慎重に協議を進めたいという。

 酒井市長は「市名変更は前向きに検討を進めたい」とし、丹波市の谷口進一市長は「篠山市が決めることなので静観するのみだが、丹波ブランドの強みを考えると、市名変更への思いはよく分かる」としている。

 【自治体名の変更】市町村が名称を変更する際は、あらかじめ都道府県知事と協議した上で、議会で名称変更の条例案の可決が必要。地方自治法では表記に関する規定はなく、手続きのみを定めている。篠山市の調査では、合併などを伴わない自治体名変更は戦後、トヨタ自動車本社のある愛知県豊田市など数例という。

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