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ミサイル発射情報による運転見合わせを伝える東武伊勢崎線の電光掲示=4月29日
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ミサイル発射情報による運転見合わせを伝える東武伊勢崎線の電光掲示=4月29日
ラッシュ時の事故で混雑するJR三ノ宮駅のプラットホーム=2015年11月16日
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ラッシュ時の事故で混雑するJR三ノ宮駅のプラットホーム=2015年11月16日

 北朝鮮による弾道ミサイルの発射が相次ぐ中、ミサイル飛来の恐れがあるとして、衛星回線を使った全国瞬時警報システム(Jアラート)が鳴るなどした場合の対応を巡り、兵庫県内の主な鉄道事業者の足並みがそろわない。「国からの『発射情報』があれば即停車」とする一方、「詳しい情報を得てから」とする事業者もあり、専門家は統一的な指針の必要性を指摘する。(阪口真平)

 政府は、ミサイルが日本に飛来する可能性があると判断した場合、Jアラートや、行政、公共交通機関などの専用回線Em-Net(エムネット)で情報を伝達。北朝鮮は4月以降だけで4回発射したが、同5日と16日、29日は失敗したとみられ、今月14日も日本の排他的経済水域(EEZ)の外側に落下したため、いずれも使用しなかった。

 JR西日本は、Jアラートなどで国からの発射情報を受信すれば、安全確認のため原則、列車をその場に止めるルールを定める。だが、4月29日、金沢支社が発射の報道を受けて北陸新幹線の一部区間で約10分間、運転を見合わせた。同社の担当者は「今後も各支社独自の判断で停車させることはある」とする。

 同日は、東京メトロや東武鉄道も報道を受けて一時運転を見合わせたが、県内の各路線ではなかった。

 阪急電鉄や山陽電鉄はJアラートやエムネットで発射情報を受信した場合、乗客の避難しやすさなどを考慮して最寄り駅に止めるよう指示する。地下鉄を運営する神戸市交通局も「受信すれば、最寄り駅に自動的に停車させる」とした。

 一方、阪神電鉄は、発射情報だけでは停車を指示しない方針。担当者は「Jアラートで確認後、エムネットなどの情報で落下予測地点に沿線が含まれる場合、停車を指示する」と話す。ただ政府が今月9日、Jアラートについて、第一報の段階で発射情報だけでなく避難を呼び掛けるよう運用を変更すると発表したことを受け、対応の変更を検討している。

 神戸電鉄と、ポートライナーや六甲ライナーを運営する神戸新交通は、ミサイル発射に伴う停車についての社内規定はないが、作成に着手したという。

 関西大の安部誠治教授(公益事業論)は「列車に直接着弾しなくても、高架などが破損して落下すれば大きな被害は免れず、Jアラートやエムネットの情報を基に停車させる判断は正しい。トンネル内での停車も検討する必要がある」と強調。その上で「国家の危機管理の問題。各社に対応を委ねるのではなく、国土交通省が共通のマニュアルづくりを主導すべき」と訴える。

 【全国瞬時警報システム(Jアラート)】 弾道ミサイルや大規模テロ、緊急地震速報など、対処に時間的余裕がない事態に関する情報を、人工衛星を活用して国から地方自治体に瞬時に伝えるシステム。日本の上空通過、領海外への落下の際も情報を出す。同様に緊急情報を自治体や鉄道会社などに一斉に知らせるシステムとして、Em‐Net(エムネット)も活用されている。

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