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 土師(はせ)淳君=当時(11)=の父親、守さんは報道各社の求めに文書でコメントを寄せた。全文は次の通り。

   ◇

 淳が私たち家族の前から姿を消してから、この5月24日で20年という年月が経過したことになります。20年と聞けば長い年月のように思いますが、過ぎてしまえば、つかの間のようにも感じています。

 この20年の間に、犯罪被害者を取り巻く環境は大きく変わってきたと思います。20年前の事件当時は、私たち犯罪被害者・遺族には何の権利も支援もありませんでした。

 2000年1月に全国犯罪被害者の会(あすの会)が顧問の岡村勲弁護士を中心に設立され、5月からは私も活動に参加致しましたが、あすの会の署名活動等の活動と理解ある国会議員の先生方や一般の方々の支援のもとに、2004年に犯罪被害者等基本法が成立しました。翌年には基本計画が策定され、それ以降多くの法律の改正や新たな施策が施行されてきました。

 また自治体においては犯罪被害者支援条例を独自に制定するところが徐々に増えてきている状況になってきました。

 このように、基本法成立以降被害者問題を改善しようという機運は続いていたと思いますが、最近の状況はやや異なっているように感じています。

 最近の警察庁での検討会の状況等を漏れ伺っていますと、犯罪被害者問題はもうこの程度で良いのではないかという雰囲気が出ているのではないかと勘ぐってしまうようなところがあります。

 確かに20年前と比較しますと、被害者を取り巻く状況は非常に改善したと思いますが、犯給法(犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律)の見直しや医療費等を含めた経済補償の問題、加害者が自らの犯罪に関する出版の規制や被害者の兄弟たちの問題、これらに加え少年法の問題、そして損害賠償裁判が確定した後も賠償金が支払われずに10年経過したときの再提訴の問題等、犯罪被害者に関わる改善すべき問題はまだまだ残っています。

 今後も、被害者を取り巻く環境がさらに改善するように、行政および一般の方々にはご協力、ご支援をお願いしたいと思います。

                           2017年5月24日

                                 土師 守

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